人生、エンドレスの未解決があるからこそ、生きる意味がある

 もう悠々自適、という人は無論、多い、他方で退職金を前借 りして使い果たしたというような話もよく聞く。戦後の日本社 会は正規サラリーマンでないと恩恵を受けられない仕組みにな っている。でも、・・・・・そうだとしても、人に使われよう なんて思ってはならないと思う。独立自尊の精神、やせ我慢で る。私がそうだから、それが普遍的に…
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『梨の花』1959,中野重治、自伝小説、というより自己形成小説、もうひとりの徳田秋声か

 現在でも岩波文庫で出ているようだ、中野重治の『梨の花』 であるが、私は中野重治という作家、・・・・詩人と云うべき か、独特の晦渋さを感じてならない、共産党はどうでもいい、 そこには徳田秋声ど同郷の流れを感じる。それはさておき、『 梨の花』は中野重治の自伝、単に自伝ではなく自己形成小説で ある。小学校一年から中学入学までの…
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福田恆存『明暗』1956,複雑怪奇な人間関係のインモラル詩劇 

 1956年に刊行された福田恆存『明暗・崖のうへ』旧仮名遣 いに執着の福田だから「うえ」でなく「うへ」である。四幕 の詩劇『明暗』とテーマを同じくする「崖のうへ』が収録さ れている、新潮社である。  詩劇とは銘打たれても、別にこれといったセリフ回しはな い。それについて「これがどうして詩劇だと反問される方も おられる…
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