有馬頼義『隣りの椅子』1963,襟を正したくなる著者の凛とした節度

 ・・・・・有野頼義さんか、「ありまよりよし」ではなく 「ありまよりちか」である、父の実母は岩倉具視の娘だが離 婚、母は北白川宮家、とまあ、高貴な出自だがその生涯は、 真摯さ故に苦難を背負い込む容易ならざるものとなった。早 稲田高等学院在学中に小説を書いて原稿料を得たとして退校 処分、それで徴兵猶予の特権を喪失、1940年…
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結局、この宇宙に何の意味もないという辿り着いた感慨

 人はまず人生の先を、未来を考えて生きているものだ。だ が私がここまで生きてきて、人生の先を考えたらそれは死が あるのみsだ、死は「無」とは云うが『無」というと「無」と 云うものが存在するような錯覚を持ってしまう。つまり「死」 とは「設定自体がなくなる」こと、人生を描くキャンバスが 消え去ることではない、一切が消え得てしま…
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瀬戸内寂聴『夏の終わり』1963,女流作家完成のための情念の深化

 もちろん瀬戸内晴美時代の作品で『夏の終わり』は短編集で 新潮社から1963年に出版された。収録は『夏の終わり』、『 溢れるもの』、『みれん』、『花冷え』の四篇であった。実は 内容が四篇は連続しており、一人の女が妻ある男性との八年間 の交渉の末に分かれていく過程が述べられている。こう書くと 即座に瀬戸内晴美と井上光晴との不…
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福山市は福山駅前伏見町最開発を最終的に放棄したのか?

 ともかくJR福山駅前、駅を出てすぐ西の休眠ビル、キャスパ はマンション主体のビル建設でなんとか、目処がたった。だが 問題は昭和の商店街どころか、「戦後の闇市」が終戦後80年 近く経とというのに、残っているのである。福山駅は、「のぞ み」新幹線が半数近く停車という極めて重要な駅である。中国 地方では広島駅、岡山駅に次ぐ重要…
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今度の円安は単に金融政策だけではない、日本の終わりの始まり、「世界で最も成功した社会主義」がすべて裏目に

 今度の円安についての各社の記事を読んでいると、基本的に は同感できる。日本はこの30年は実質的に経済成長はほとんど なく、円安で買い負ける場面がさらに続出する、食糧から各種 資源、さらに現在は以前は国内で生産していた大半の製品を 輸入しているという現状から国民生活の窮乏も避けられない。 また国内で、というのも痴人の妄想で…
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