丹羽文雄『青麦』1959,「菩提樹」、「一路」と続く非情自伝三部作の一作目 丹羽文雄の生涯において、浄土真宗の末寺に生まれ、婿養子 父親が妻の母親と通じ、母が旅芸人と出奔という異常な環境は、 というのか事態はもとも本質をなす重要なものだ。それ描いた 最初の作品であるが、それなら処女作の『鮎』もあるといえる。 だが明確に書いた最初は『青麦』、それに続く、というのか、 改めて書き直しである『菩… コメント:0 2023年03月04日 続きを読むread more
あゝ、人生ままならない、絶対いいものなどこの世に存在しない 本当に人生とはままならない、あちらを立てればこちらが 立たず、つまるところ絶対にいいものはなく、何かを得たら 何かを失う、押し寄せる人生の空しさに誰も抗し得ない。絶 対いいものなどない?その通りである。逆に言えば、人生は どう生きても構わない、ということになる?のだろうか。 生きることは試練の連続である、その中で自分を見… コメント:0 2023年03月04日 続きを読むread more
宝塚、懐かしの写真館(273)『マリオネット』1935、昭和10年8月 大劇場 宝塚少女歌劇『マリオネット』1935年、昭和10年8月、大 劇場公演、作・白井鐡造、作曲・須藤五郎、河崎一郎 (作曲者の言葉):「花詩集」、「トウランドット姫」以降の 宝塚は、歌と踊りのレヴュウが姿を消し、この一年あまりは 芝居本位のオペレット流行時代ともいうべき様相であった。 しかし、少女歌劇というものの性質上、また宝… コメント:0 2023年03月04日 続きを読むread more
フォーサイス『悪魔の選択』1980,米ソ冷戦時代の近未来小説、ウクライナ問題の発生を予測、緊迫の駆け引きの落とし所… フレデリック・フォーサイス『悪魔の選択』は角川書店か ら1980年初頭に刊行された。まだソ連が堅固に存在し、アフ ガンを占領状態の時期だ、その時点で書かれた近未来小説で ある。随分、記述は具体的で、非常な緊迫感がある。それは 端的に言うならば「大国間の緊迫の駆け引き」でウクライナ での事件発生がきっかけとなっている。… コメント:0 2023年03月04日 続きを読むread more