ジャック・カゾット『悪魔の恋』渡辺一夫訳,健全な怪奇趣味、18世紀フランスの潮流

    フランス大革命のさなか、ギロチンに消えた怪奇作家、ジャ ック・カゾット、1719~1992,海軍省に勤務しながら多くの 怪奇作品を書いた。・・・実のところ、18世紀のフランスでは 怪奇小説が流行したという。あの啓蒙の時代に、なぜ、と思っ てしまうが、事実はそうだったという。啓蒙思想の時代ならば こそ、実生活でやたら合…
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宝塚、懐かしの写真館(277)『メルヘンランド』1935,昭和10年1月、雪組公演、大劇場

 解説」中西武夫、お正月の宝塚に向くもの、とまづ 考えて、それから「憂愁夫人」が若い方に悪影響がある とのご批判を受け、私は異議はございあますが、童話的 な題材を選んだわけです。大人に潜む心にも訴えった いと考えました。メルヘンランド、その意味は、童話の 国です、高校時代、同じ童話を書いていた、橘という友 人と記念祭に行…
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平野謙『芸術と実生活』(岩波現代文庫)いわゆる「平野公式」の展開、私小説の理論と実際

 『芸術と実生活』とは歴史的には古い由来、というか経緯 を持ったテーマでこの狭い日本の文壇でもよく議論が何度と なく行われてきたものだ。二葉亭四迷の生涯と文学において 、とうてい両立し難い二つの面として、まず見出されるもの が、その後、自然主義文学の興隆と展開の中で注目もされ、 それ以来、近代日本文学野中の重要なテー…
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あゝ、一日は短い、一年も短い、だから人生も、・・・ちょっと待て

    一日の短さはますます痛感する、朝起きても何か仕事、合間 に文章、すぐ昼になって、昼休み、これも午前と同じ、すぐ夕 方に、後片付けらしきことをやって帰宅したら、もう8時が近 い、夕食、お風呂で実際、読書もなにもろくにできない。この 繰り返し、何を今さらなのだが、一年もまた短い、それをます す痛切に感じるわけだが、人生と…
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