クラウス・マン『転回点、ーマン家の人々』あのトーマス・マンの自殺した長男の自伝、結局、真の自己を語らず

 1949年の初夏、トーマス・マンの長男である一人の作家 が自殺を遂げた。その後で、彼の最後の論文が翻訳され『 インテリは生きていられない』という邦題が示す問題提起 が知られるところとなった。しかしそのクラウス・マンと という作家がどのような人物、作家であったのか、その深 い絶望の実体を理解は容易ではなかった。だが元来…
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雨の週末に、私を救った叔母に感謝の訪問

 すでに雨が降っているようだ、まだとぎれとぎれだが。実 は長年の懸案の叔母への感謝を、と思い立って、その娘さん、 つまり従妹と相談してささやかな会食を催そうということに なった。思えば長い道のり、本当にまずは幸福だったのは4 歳代までというのが偽らざる気持ちである。さらに云うなら、 例外年は小学6年のときである。その時も夏…
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頼むからもうマスクは外してほしい、あんまりの不自然さと異常さが際立つ

    基本的に、マスクの感染予防効果、感染抑止効果は遠く昔 に「ほぼない」、よほど咳き込んで周囲に迷惑をかけそうな 場合に、効果はさておき、あくまで周囲への精神的な配慮と してのマスク、ていどのごく常識的な考えが定着していはは ずである。現実、「マスクの効果」など学問的にも興味など 持たれず、「論文」も綿密な調査もなされて…
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山崎豊子『花のれん』1958,吉本せいを描き、ウケ狙いでドギツすぎるが大阪人の体臭が匂う

    さて、山崎豊子の『花のれん』、第一作の『暖簾」に続く、 第二作だが、「のれん」でも内容は関係がない。『暖簾』は 何だか饅頭本みたいな評伝めいたものだが、『花のれん』は お馴染みすぎる「吉本せい」、吉本興業の創業者である。 吉本せいは1950年、昭和30年に亡くなっており、それを待っ て発表した、と思われる。60歳没だ…
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