丹羽文雄『蛇と鳩』1953,浄土真宗ゆかりの作家が描く戦後の新興宗教、宗教への傍観者的スタンス

   丹羽文雄はある意味で宗教作家という基本的な性格を持つ、 それは浄土真宗高田派の末寺に生まれ、その内部、閉塞され た寺院における愛欲の地獄、修羅場を見ての「鮎」、「菩提 樹」、「一路」などにおける文学性、・・・・・では戦後の いわゆる「新興宗教」を描いたらどうなるのか、別に「新興」 だから悪、「古くから」なら善というのも…
コメント:0

続きを読むread more

宝塚、懐かしの写真館(292)『チロルよいとこ』1938年4月、花組公演(東宝劇場)

 『チロルよいとこ』東郷静男作、振付:東信一、振付 :河崎一郎、作曲:岡政雄、作曲  ミュージカル・コメディの傑作「チロルよいとこ」が 東宝劇場に参ります。チロルを舞台に、山のスリルとロ マンス〈あらすじ〉ラベル夫妻と娘のポリーヌは念願か ない、チロルに旅行となりました。同行を申し出たアル マン、ダニエルの二人の青年…
コメント:0

続きを読むread more

北杜夫『どくとるマンボウ昆虫記』1961,際立つ視点と『愉快な仲間(北杜夫、遠藤周作、阿川弘之)』(雑誌「図書」1…

 ・・・・・北杜夫さんが亡くなったのは2011年か、生まれ たのが1927年、昭和2年、84歳は男性としては多少、長生き? といていいレベル、船医をされたり登山に同行されたり、か なり活発なキャリアだったと思えるがその作風はユニークだっ た。堂々たる純文学もある、最初は『幽霊』だったか、新潮文 庫で昔読んだ記憶がある。冒頭…
コメント:1

続きを読むread more