ロジェ・グルニエ『水の鏡』細部まで行き届く技巧、テーマは逆に不明確

 あらすじはこうだろう、イレーヌとジュディットは同じ 化粧品メーカーの実験室に勤める技師だった。この二人の若 い女性はヴァカンスを一緒の過ごすことにした。イレーヌは 軽度の鬱病になったために、気晴らしが必要と勧められたの である。またジュディットは妻のいる男との三年越しの関 係に疲れたためである。彼女らは、まずはスペインら…
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実質、賭博のパチンコがこれほど蔓延していて「カジノ」の是非を論じても全く無意味

 日本を決して一等国と云えないのは、、世界には例がない 小賭博を業とするパチンコ屋が街なかに蔓延していることで ある。一時期「30兆円産業」とされていたが2022年はほぼ半 分に減少しているようである。14.5兆円という推計があるが 、それでも国内の年間の新車販売額が12兆円を超える程度と 推定されるから、それを2兆円以上…
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「大逆事件」研究のビッグネーム、絲屋寿雄(いとや・としお)さんは映画の仕事が本業でなぜあれほど研究ができた?

 大逆事件の研究ではビッグネームは絲屋寿雄(いとやとしお) さんと神崎清さんとなるが、読みやすく親しみやすい本は、そ れは絲屋さんのものである。「管野すが」岩波新書は最初に読 んだ大逆事件ものだが、その見事な内容に感歎した記憶がある。 最初の出版は「幸徳秋水伝」1950年、三一書房、以後、大逆事 件のみならず、日本の労働運…
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『オリンポスの柱の蔭に』中薗英助、1985,安藤昌益を発掘し,、赤狩りで自死を遂げた外交官の評伝的小説

   安藤昌益を発掘した外交官がいるという話は聞いたことが あったが、はて、と思うとそれはエドガートン・ハーバート・ ノーマン、Edgerton Herbert Norman、であった。ただ専門家 以外でこの名前はあまり知られていない。随分前、岩波新書 で「忘れられた思想家、安藤昌益」というノーマンの著書の 翻訳が出てい…
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