あゝ、本降り、今年の梅雨は梅雨らしくていい、雨が日本人の四季感を育てた 昨年は本当に雨が少なかった、この世から雨が消えたのでは 、と思えるほど雨が稀だった。この日本で梅雨という雨季が、 もしなければ春から真夏まで延々と晴ればかりになりかねない。 雨があるからこそ、晴れが嬉しいので毎日、晴れ、カンカン照 りではオーストラリアのようで最悪である。日本は島国で降雨 も地下水脈を作らない、明治期… コメント:0 2023年06月08日 続きを読むread more
富士正晴『帝国軍隊に於ける学習・序』1964,すさまじい迫力の七つの中・短編 富士正晴さんの1964年の著書、内容は7つの短編、といって 冒頭の「童貞」は中編の長さだ。順番は「童貞」、「傍観者」 、「南雄の美女」、「崔長英」、「足の裏」、「帝国軍隊に於 ける学習・序」、「死ぬ奴」、どれをとっても規格外と云うべ きだろうか、迫真の異様な内容だ。最初の「童貞」が圧倒的に 長く、これだけを中編と見て… コメント:0 2023年06月08日 続きを読むread more
円安バブル、安いから買われる日本、やはり成長性は乏しい 円安バブルである、円安だから日本株は欧米から見たら、 欧米以外もあるにせよ、やすさで買われる日本という傾向 が強い、一部企業の業績はいい、G7が妙な「投資に無難な 日本」というイメージを与えたようだ。G7自体は過去の遺 物のようなものでも、この地理的に孤立した日本にとって は貴重な政治宣伝の場となる。あのこれ見よがしの過… コメント:0 2023年06月08日 続きを読むread more
ショーロホフ『静かなドン』「戦争と平和」に匹敵の大河小説、政治的中立を徹底、激動に翻弄される一人の男の苦悩を描く まず聞いたことはあるが日本人が現実、あまり読まない 大河小説『静かなドン』The Quiet Don,どうしてもソ連文学、 しかもスターリン治下ときたら、政治的宣伝の文学ではと 、つい色メガネでみてしまう傾向がある。違う、全く違う。 この小説はロシア古典文学の資質と伝統を正しく受け継ぎ、 高貴な思想性と幅広い社会性が… コメント:0 2023年06月08日 続きを読むread more