『埋れた青春』1954、デュヴィヴィエ監督の戦後の最優秀作、冤罪で人生を蹂躙された男の悲惨 この映画はジュリアン・デュヴィヴィエ、Julien Duvivier 監督、1896~1967の1954年制作である。原題はL'Affaire Mau- rizius,原作はドイツ出身の作家、ヤーコブ・ヴァサーマンの 小説である。恋愛が絡む法廷映画という構造である。 フランス映画らしく画面は薄暗く陰鬱な内容だ。デ… コメント:1 2023年09月01日 続きを読むread more
黒岩重吾『西成海道ホテル』1974,著者、西成物の「やりくりアパート」、連作長編、哀しむべき人間模様 西成、釜ヶ崎物を書かせたらどう考えても史上トップという べきだろう。1960年の「背徳のメス」で直木賞、翌年、「飛田 ホテル」、黒岩重吾の前半生は波乱万丈であり、同志社大学在 学中に応召、北満に遣られ、終戦で満州をさまよい、朝鮮に何 とか辿り着き、帰国、これは奇蹟的だ。1947年に大学卒業、証 券会社に就職、その中で文学… コメント:0 2023年09月01日 続きを読むread more
広島市で大学生活を送ろうとする人はヤクザに注意すべき!広島大歯学部学生が刺されて死亡した事件もある 広島市はヤクザが多い街として知られている。といって、 あまり知らない人もまた多い。かって美能幸三だったか、 獄中で書いた手記が飯干晃一の手を経て「仁義なき戦い」と して徳間書店から出版され、映画化もされ、美能幸三がモデ ルの役の菅原文太の好演もあって社会的なブームともなった が、それも過去の話になった。 ヤク… コメント:0 2023年09月01日 続きを読むread more
間宮茂輔『広津和郎』1969,50年に渡る親密な付き合いの強み、「第三の妻」として「はま」を紹介 サブタイトルは「この人と五十年」、どこまでも実際の 親密な長期に渡る付き合いに基づく評伝である。半世紀に わたって、一人の後輩として、師弟関係という間柄でもな いが、肩肘張らない付き合いならばこそ、知り尽くしてい る実際の姿の広津和郎、その強みである。ずっと親密、一 辺倒でもないにせよ、基本的に五十年間、広津和郎の後を … コメント:0 2023年09月01日 続きを読むread more
2023年の8月も今日で終わり、一年はますます短くなる。 あゝ、今日で2023年の8月は終わり、もう気象報道は絶叫 が続く、人類の落とし所が何処になるのやら、人類を滅ぼす ものは外的な状況ではなさそうだ、人類は内部から・・・・ とは確信している。無論、内部事情と外的状況の相関関係で しかないが。本当に人間世界が愚かしく騒々しい。 それにしても毎年、一年が短くなる。正月にお… コメント:0 2023年09月01日 続きを読むread more