宇野浩二『芥川龍之介』1953,いいことも書いてあるが、あまりに冗漫すぎる

 「芥川龍之介」というタイトルの本では、弟分的な立場で 親しく接した小島政二郎の『芥川龍之介』が評伝的な内容と その人間論、文学論を交えて実に優れていると思った。それ に対して宇野浩二、やはり芥川と親しく接していた、わけだ。 私は芥川が宇野浩二『我が日我が夢』に寄せた序文で「諧謔 的抒情詩」と述べた感動的な内容、つまり芥川…
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書くように喋りたい、真の名文とは

    よく喋るようにか書け、と云われる。だが私に関してはこれ は全く妥当しないのだ。これを真に受けて、もし私のような 者が本当にしゃべるように書いたらどうなるだろうか。まこ とに口下手、訥弁を超えた惨状であり、舌のみならず喋る際 は頭の回転も支離滅裂だから、しどろもどろ、でも書けば、 筆記なら素晴らしいかと云えば、ペーパー…
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