中村光夫『文学のありかた』1957、同時期の『私の文学論』と並ぶ中村光夫の真髄を示す著作

    中村光夫『文学のありかた』だが1957年、昭和32年に筑摩 書房から刊行されている。時期的には『私の文学論』新潮社と ほぼ同じのようだ。したがって両方を同時に考えなければなら ない。『私の文学論』では文学とは何かという原理を述べたも のであり、当時の文学の状況に当て嵌めた、というか応用した のが『文学のありかた』であ…
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アメリカ大統領選、トランプ候補、手持ちの攻撃材料を封印、討論会の失敗は結果的にはプラスの可能性も

    さて、日本人も気が揉めるアメリカ大統領選である。先日の 討論会は民主党のハリス候補の単純な挑発にトランプ候補がま んまと乗せられてしまった。だから、この討論会に関する限り 民主党のハリス候補の勝利ということになる。実際、大統領選 のかけ率はすでにハリス候補優位だそうだ。たしかにその見方 も説得力はある。冷静に相手の挑…
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三角寛の「山窩(サンカ)」の博士論文その〈上〉東洋大審査

    古書雑誌『彷書月刊』に三角寛の御子息のインタビュー記事 があったが、「オヤジが山窩について書いたものは全て眉唾で すよ。それは家族である私がよく知っています」三角寛という 人物の人間性は非常に問題がある、といえる。が、の人間性の 生み出した結果は興味深い。創作だからこそ、である。山窩の 小説への利用は横溝正史の戦前の…
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