真紅の大優勝旗、ついに白河の関を越える、仙台育英の地力が壁を破る


 caption.jpg実はまだ仙台育英と下関国際との決勝戦は終わっていない
が終盤、仙台の決定的な満塁ホームランが出た。目下8-1
、勝負は決した。東北勢は春夏通じて12回の決勝進出も、こ
とごとくその大会の強豪校に阻まれていた。今大会の下関国
際は大阪桐蔭を破るなど、その戦いは素晴らしいが、仙台に
すれば「名前負けしない」という点でそこは一つ有利な点で
あった。今大会、仙台育英の地力の高さは際立っていた。あの
今大会の屈指の実力校の福島県の聖光学院を一蹴したことに
地力の高さがよく現れている。それにしても選抜の優勝でなく
、夏の選手権での優勝というのがまた意義深い。やはり夏に
優勝しないと値打ちがない。岡山県はまだ夏の優勝がない。
まず容易ではないだろう。

 東北の高校でどの県の高校が甲子園を初制覇するか、はや
はり宮城県の高校だった。東北の高校が優勝寸前だったのは
昭和44年、1969年の夏、三沢と松山商業、延長、三沢の裏攻
め、満塁、3ボールのカウントで井上の投球は低かったが、
ストライクのコール、さらにストライクのコールが続いて、
ここで三沢高校は決められず再試合で敗退した。

 今、試合終了、優勝旗は白河の関を越えることになった。長
い長い月日であった。

 下関国際はこの大会の台風の目だったが、決勝は仙台育英
の地力に負けた。昭和33年夏、初めて全都道府県から一校出
場の記念大会、7試合を勝ち抜いた柳井高校以来の優勝はなら
なかった。下関市でいえば昭和37年、春優勝の池永を擁する
下関商業、夏は惜しくも準優勝、明星に敗退の雪辱を果たせ
なかった。

  昭和33年、夏優勝後、行進する柳井高校、7戦を勝ち抜い
ての優勝。決勝は板東英二の徳島商業に一方的勝利

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 横綱相撲が続いた仙台育英だった。ついに東北に優勝機で
ある。

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