懐かしの日本の情景(65)1965年4月初旬の京都、舞妓さん
寒く厳しい冬が過ぎ、衣替えした舞妓さんたちの足どり
も軽そう、3人集まると「都をどり」の話かな、祇園花見
小路
1965年、昭和40年の京都の春は遅かった。4月に入っても
まだ薄氷が張って、例年なら4月5日は満開となる醍醐寺や円山
公園の紅しだれ桜も、やっと10日を過ぎて咲き始めたくらいで
あった。こんなに桜の開花が遅れたことは50年来なかったとい
うが、こんな年はしだれ、そめいよしの、山桜などが一気に咲
き誇り、その華やかさは格別である。
櫻より一足先に、4月1日から幕を開けた祇園のきれいどころ
を総動員しての「都をどり」。世に、おどりと名のつくものは
多いが、1965年で93年目という歴史を持つ「京都をどり」は格
別である。今日の歴史と四季をテーマにしてのいち時間足らず
の演し物が4回、5月10日まで続く。祇園の花見小路を歩くと
、普段はあまりお目に悪化れない舞妓さんが舞台の行き帰り、
急ぐ姿を見かけることもある。この季節の特典であろう。
この時期、京都ではあちこちで観桜茶会が開かれる。
きょうの娘さんが桜すだれの下で立てる茶の味は格別。
論議を呼んだ京都タワーの周囲の鳩たち、京都のお嬢さん
からのマメの味は格別だろう
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