鉄分の過剰摂取は老化をもたらす、という考え
サプリでも「鉄分」というものはよくある。貧血の女性など
がとか、なのだが鉄分の過剰摂取、現実は鉄分サプリの過剰摂
取しかないが。この鉄分と寿命との関連を最近の「人間医学」
誌が報じている。
鉄分は酸素の運搬や身体の成長、認知機能の発達には必要と
なる。しかしながら、鉄分の過剰摂取は寿命を短くする、とい
うのである。さて、何でも過剰摂取には弊害があるのでは、と
思ってしまうが、鉄分だけが特にその傾向が強い、という理由
は何か、である。
鉄分は活性酸素の一種のフリーラジカルを生成させやすい。
フリーラジカルにはある程度の「ホルミシス」効果があると
はいうが、体が修復できるレベルを超えれば、細胞にダメージ
を与え、寿命を縮めることになるそうだ。
さらなる理由は、微生物が大いに鉄分を好むということであ
る。全ての英物は鉄分を必要としている、細菌類や真菌類も、
その例外ではあり得ない。それどころか、鉄分は細菌などの成
長を促すような働きをするため、感染症に罹りやすくなる可能
性がある。
とはいえ人の体も長い進化の歴史で、鉄分のマイナス面への
対応策も体内にビルドインされている、ともいえる。免疫シス
テムが病原菌を見つけると、鉄を貯蔵するフェリチンというタ
ンパク質を生成し、細菌などに鉄分を奪われないようにする。
その一方で、感染症に罹患すると、体が「ヘプシジン」という
ホルモンを多量に生成し、腸から吸収の鉄分を減らす。鉄過剰
を防ぐためである。
基本的に身体は栄養素の吸収がコントロールされているが,も
しも鉄分が過剰に過剰に吸収された場合、鉄分を余計に体内か
ら排除、排泄する仕組みが体に備わっていなというのである。
汗や出血などで多少は失うが、急速に過剰になった場合は排除
できないという。
デンマークでの調査では血中のフェリチンが多いほど、早死
する確率が高いという。パーキンソン病、アルツハイマーなど
では脳の病変部に鉄分が異常に多く含まれている。加齢で血管
に蓄積のプラークは鉄分を多く含み、心臓病な脳障害の原因とな
り得るという。
この記事へのコメント