結局、「台湾の独立」とは何を意味するのか?他国に支配されているわけでもない中華民国の「独立」とは?

よく、「台湾が独立」したら中国(共産党政府)=中共は
「武力侵攻する」と宣言しているし、アメリカの政治家なども
「台湾に独立宣言させないことが何より重要」さらに日本でも
国会で野党政治家が政府に「台湾に独立宣言させるな」と、い
ささかお節介な「質問」というのか要望を行っている。
でも私は「台湾が独立したら」自体が中国共産党政府=中共
のいうまことに詭弁と言うしかない。それ自体が中共の提示す
るトリックである。
何故か?
「独立」とは他国、他勢力に支配されいる状態から抜け出すと
いう意味しか普通は使わない。チベットが中国共産党政府から
独立、と云うなら分かる。
だが「台湾」と云う名称の国は存在しない、正式名称は「中
華民国」と云う伝統の国名である。全く共産党政府の支配を受
けているわけではない。
また国土領域は台湾島が中心だが福建省の島嶼部や南沙諸島を
ひろくふくむ海洋国家である。何も台湾限定というわけでもない。
では、詭弁、トリックとはいえ、「台湾の独立」と意図的に
軽率にいわれるが何を意味してりうのか?そもそも意味を成す
のか?である。一度述べたが改めて述べてみる。
常識的な意味での「独立」は全く当てはまらない。1971年まで
中華民国で国連加盟し、国連常任理事国だったわけである。さら
現在は減ったとは言え、十数カ国以上の国が「中華民国」と正式
な国交を結んでいる。
「台湾の独立」は基本的に意味をなさないテーマだが、なぜ中
国共産党政府は「台湾が独立したら」と繰り返し、他国もその誘
導に引き込まれて「台湾の独立」問題?を口にすのかである。
もし「台湾の独立」をこじつけでも意味を規定するなら以下の
ようになるしかない。
①中華民国と云う国名を台湾島嶼国と名称変更する
中華民国という限り、それは「中国」漢民族の国であること、
さらに中国本土の支配権を主張するものである。したがって
②中華民国は中国本土への支配権を完全に放棄し、現在の
台湾島、福建省島嶼部、南沙諸島に限定された国と規定すること。
言い換えれば「大陸反攻」を完全に放棄すると宣言した時、
だから、逆に考えれば中共が台湾侵攻を口にし続けるのは、
その裏返しにしか過ぎない、ことは明白である。
中華民国は中国本土を含めた領域を代表する正当政府と、
主張し続ければ「台湾独立」=中国本土との分離という建前
にはなり得ない。
「我々は中国本土と分離した国だ」という建前を宣言する
か、しないかだけの問題である。
③福建省島嶼部、南沙諸島を放棄し、台湾島だけに領土を限定
するとした場合、これは「中華民国からの台湾の独立」となる。
④台湾島だけが、高砂族の民族自決で高砂国として建国する。
私は「台湾の独立」はよく意味も考慮されず、中国共産党政府
ペースで論じられる、それ自体が誤りと考える。もし「台湾」の
独立と言うなら以上の四つしかあり得ないと思える。
「我々は中華民族ではない、現在の支配領域だけでやっていき、
中国本土の支配権は主張せず、大陸反攻はしない」と宣言したら、
それは「台湾独立」と言えないこともない。通常の意味の「独立」
ではない。
だから中華民国として本土への支配権を放棄しないと言い続け
るか切り、絶対に「台湾の独立」はあり得ないわけである。
以上は常識論そのものであろう。
日本にあてはめたら日本に内紛が起き、大日本帝国は九州に逃げ
込み、依然、大日本帝国を称した。他方は日本共和国。九州と周囲
の島嶼部を支配の大日本帝国、その領域は支配して日本共和国な支
配は受けていない。正式国交の外国もある。要は二つの政権が対峙
であり、ここで「独立問題」は、全体の支配権の主張を放棄し、部
分でいいと割り切ることだ。本来の意味の独立問題ではない。
では日本共和国が九州などの支配権の主張を放棄したら、日本共
和国は「独立」したのだろうか?単に支配権の主張の有無、政権の
対峙を認めただけだろう。支配していない領土の支配権を主張して
いるかぎり、非独立?そんな論理が成り立つだろうか?西独と東独
、韓国と北朝鮮、独立概念には不適だろう。中国共産党の論理が
詭弁なのである。外国までが詭弁に乗る必要はない。台湾独立とは
独立問題ではなく中華民国が自らを地方政権と割り切る宣言をする
か否かに過ぎず、紛争を惹き起こすような問題ではない。ただし
わかりきった論理の倒錯を領土の広さ、本土性領土の有無が誘発
しているのは事実である。
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