【地域の話題】笠岡工業高校、将来的に水島工業高校に統合か

あくまで可能性だが、岡山県教委が高校の統廃合の基準
で①一年生の在籍が二年連続で100人を下回れば「再編」の
対象②一年生在籍が二年連続80名を下回れば翌年度の募集を
停止する、との基準を明確化した。
ただしその自治体に高校が一校しかない場合は、統廃合の
二原則を除外する、とする。そこで目下、岡山県の高校で統
廃合の対象とされたのは県北の真庭高校、岡山市の僻地の御
津高校、笠岡市の笠岡工業高校の三校とした。
現在、一年生の在籍は真庭が84人、御津が99人、笠岡工業
が99人、真庭は危険水準だが、御津高校はなにせ登校困難な
立地ゆえ、募集は難しいが不登校生との受け入れなど、積極
策で何とか99人、脱出の手前である。
問題は笠岡工業、漫才師の「千鳥」の出身校である。千鳥、
ちどり、とは本来、笠岡女学校の通称で現在の笠岡高校である。
また笠岡商業もあるが、これは岡山県で五番目、戦前だが、の
旧制中学とした笠岡中学が予定されていて敷地、校舎も出来て
いたが直前に矢掛にさらわれて、やむなく笠岡商業を設立した。
だから旧制の矢掛中学と笠岡商業の設立は同じ年である。
それはさておき、笠岡工業はまず通学不便、というか至難
な立地である。笠岡駅から遠い。バス路線もない、市街地か
ら遠く離れてる。かってNKK福山製鉄所が拡大の一途の時代
なども逢ったが、もはや高度成長ははるか前に終焉し、製造業
は衰退の日本である。臨海コンビナートも消滅に向かうだろう。
ただ少子化ゆえの工員求人はあるが、高校を出ていきなり金へ
んの工場などで働くのは汚い職場だけに楽しかろうはずもない。
大都会でキャンパス生活を送って社会に出たいであろう。
まず笠岡工業は立地が悪い、社会状況もよくないが、なによ
り笠岡市の人口が減少の一途、最盛期は7万人を超えていたのが
今は4万人台である。最近の統計では45000人前後という。少子
化も著しい、その中で笠岡高校、笠岡商業の定員充足も難しい
状況であり、笠岡市に県立高校三校は不要という意見が強くなっ
ているのはいなめない。
当面、充足を何とか達成しても長い目では難しい。統廃合だが、
現実、将来的には倉敷市の水島工業に統合されるといわれている。
近年は水島工業、倉敷工業なども学科では定員割れが目立ってい
る。統合の必要性は倉敷市の工業高校にもあるわけである。
この記事へのコメント
「井原より先に、矢掛高校です」と答えておきましたが、少子化は恐ろしい問題です。30年前にはシュミレーションされていたのですが。
真備町から矢高に通学する人は10人程度です。