高校野球、負けたチームの甲子園の土の持ち帰り、土が減って補充の必要はないのか?

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 今しがた、慶応高校と北陸高校の試合が終わった。北陸は
最後に頑張りを見せたが9-4で慶応の勝利、でベンチ前で
北陸の選手たちが一列になって甲子園の土を袋に入れて持ち
帰っていた、この一列で整然はいかにもという感じ、袋も皆、
同じ袋で支給されているようだ。でもこれほど毎試合、でも
ないが多くの負けたチームが甲子園の土を持ち帰ったら、いく
らなんでも甲子園の土が減るのでは、と心配になってしまう。

 いつからこの風習?と思ってしまうが、最初は土佐高校だ
と思う、昭和40年代初め頃だろうか、それまでは誰も甲子園
の土を持ち帰るなんてやらなかった。それが一気にひろまっ
た、といっていいのか、この風習は甲子園神話利権に関わる
団体、会社にはこの上なく、ありがたいと云うべきだろう。
「高校野球を高校生の手に戻そう」という主張も「高校野球
とは絶対神聖な甲子園に選手たちが憧れている以上は、甲子
園こそが高校野球そのもの」でも土佐高校以前、沖縄の首里
高校が甲子園の土を持ちかろうとしたら検疫もあり、海上に
廃棄させられたとか、という話は聞いた。昭和44。1969年、
岡山代表玉島商業と仙台商業、負けた仙台の投手がピッチャー
ーズマウンドの土を袋に入れて、というシーンは印象に残る、

 つまるところ高校野球=甲子園、という絶対的な掟の下で
高野連、朝日、毎日、NHKの甲子園神聖利益に関わる団体、会
社などが自らの利益のために甲子園に絶対的価値を与える、で
も高校球児が甲子園の神聖さにそっぽを向けば、それでお仕舞い
になりかねない。しかし、高校球児へのマインドコントロール
は十分以上に効を奏している、といえる。全部が全部でもない
だろうが。

 さて、甲子園の土は高校球児の甲子園神聖教への帰依、信仰
を表すものだ。世界中見ても、日本を見ても甲子園大会以外に、
グラウンドの土を袋に入れて持ち帰るなど見られない。当然だ
と思うが、それほど高校野球、日本の高校野球が特異なものに
なっているということだろう。長年、それでやってきて国民は
楽しめ、名選手も輩出できていいではないか、とも思えるが、
そういう時代的役割は終わりつつあり、高校野球を真に高校生
の手に戻してあげる時期のように思える。だが甲子園信仰をは
からずも甲子園の土の持ち帰りで毎度、証明するというなら、
これはまことに稀有なスポーツ大会というほかはない。

この記事へのコメント

killy
2023年08月11日 17:23
来年も来るから「土など待って帰らん」というチームが出れば、高野連もご機嫌が悪くなるでしょう。