宇井純が糾弾した「汚染物質、薄めて流せば怖くない」思想だが、東電が流す30年でトリチウム800兆ベクレルはどうか

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 東電がトリチウムを要は「薄めて流せば怖くない、文句あ
っか?」ということだろう、いかな汚染物質、毒性物質でも
薄めてて基準内に収まれば文句なしに長せばいい、宇井純の
「公害原論」で大きく取り上げた問題は「汚染物質、毒性物
質でも基準値内の収まるように薄めて流せば、廃棄すればい
い」という考え自体が誤りではないか、ということだった。
宇井純さんのこの点についての力説が今でも目に浮かぶので
ある。今現在は、東電福島原発の廃炉に関わるツケで膨大な
トリチウム、三重水素が生まれている。これをどうする?
処理とは無毒化することだ、薄めるだけでは処理の意味は持
たない、排出、廃棄、するなら無毒化処理してこそ許される。
ただ薄めて基準内ではあまりに便宜的なゴマカシであること
は明白だが、とトリチウムをどうすることも出来ない。

 ともあれ国内メディアは「薄めて基準なら安全、中国など
は言いがかりだ」の大合唱である。「お前は中国の肩を持つ
のか」と言われても中国がどうこうではない、1960年代末か
ら国内で噴出した公害問題、東大での教室を利用しての自主
講座、宇井純の「公害原論」の中心的テーマが「薄めて捨て
れば安全だ」の危険性の徹底批判だった。だが現在の国内メ
ディアは「希釈するから基準値内だ」、「自然界にも存在す
る」、「台湾は、どこの国でもやっていることだ、と許容し
ている」御用学者、御用有名人を総動員である。そレを批判
する奴は国賊だ、・・・・・・愛国者は東電の海洋放出を
絶対的に支持するはずだ、・・・・・ということらしい。

 とにかく800兆ベクレルっという天文学的な投棄なのである。
いくら宇宙線などから自然界にもあるといって、この莫大さは
まずないあろう。一週間で終わる、わけでなく今後、30年間は
やるというのだ、でも30年後に完了の保証も全くない。エンド
レスに近い。

 実際、どうしようもないから、ついにあきらめて希釈して
海洋放出、二酸化炭素を悪者にするのも目をそらすためかも
しれないが、底しれない気持ち悪さである。

この記事へのコメント

killy
2023年08月30日 21:17
原発の予備電源に非常時用の電源回路は不要、と発言した安倍総理からが問題です。
事故後、10年経過したことを理由に政府は一方的に被災者を無視した政策を取り始めました。
海洋放出も10年もしたら「補助金打ち切り」となるでしょう。