ホーユー倒産、「価格転嫁」出来ない日本の断面、デフレではなく価格転嫁出来ないだけ

広い意味での公的施設、教育機関などの給食を全国的に請け
負っていた広島市中区舟入本町に本社の「ホーユー」が自己破
産を申請、倒産した。まだ正式に申請は行っていないかもしれ
ないが倒産は既定事実となっている。・・・・警察学校や消防
学校、自衛隊駐屯地、高校、広島県立大学、など常識的に言う
なら「手堅い安定した顧客」相手の営業開拓、のホーユーだっ
たが、それが低価格での契約、また価格転嫁も非常に困難とい
う状況でやればやるほど赤字が積み上がる、では一刻早く、や
めた方がいいわけであり、「手堅い顧客」も実は裏目になった
というしかない。
この日本、とにかく「安さ」が勝負を決めるという、厳しい
価格競争の国である。日銀などは「デフレ、デフレ」といい続
けるが、要は日本人の価格への過剰な要求で民間業者は大手の
スーパーなどへの卸値もままならず四苦八苦、イオンなどは「
価格凍結」宣言でも、泣きを見るのは卸しである。大手自動車
メーカーに素材の値上げを認めされのも日鉄の力をもってして
も容易ではない、パーツメーカーの苦難はつづく。
日本が資源、原材料はほぼ輸入というお国柄で円安はコスト
を直撃する、ガソリン代などは40%以上が税金である。それほ
っでないが軽油も同様だ、あらゆるコストが上昇している、国
はベースアップというが価格転嫁ができない、採算に見合わな
いギリギリである。ある業界がそうだ、でなく下請け、納入業者
のコスト上昇が価格に反映されない。弱者である。
ありきたりな話だが、外国実習生を搾取したとか悪評もある
ホーユーだが、それほど、およそ儲からない仕事だったことも
確かだ、ガス代、電気代、燃料費、食材の価格、上げれども、
現実にそのコストを吸収など至難の業である、なら見込みなしと
して潔くやめる、会社ならやめればいいだけである。
だが、次のランチ業者、給食業者を見つけねばならないが、
公的色彩!とならば落札である。落札に参加する業者が出る
かどうかだ、名乗りを上げた業者には責任が重圧としてのしか
かる。日本の行く末をなにか象徴しているようだ。
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