ロシアと北朝鮮の緊密化、蜜月という日本にとっての最悪の結果、メディアは「暑さ絶叫」ばかりでいいのか!

ソ連は解体し、共産党の一党独裁は終わった。現在のロシア
を過去のソ連とどこまでも同一視し、本来はに「西側」に安定
した状態で引き入れることこそ、実は「西側」の最重要の課題
でだったはずだ。その意味でG8はあまりに重要な枠組みだっ
たが、クリミア侵奪を理由にロシアをG8から排除してしまった。
クリミア侵攻を旧ソ連邦内の出来事と割り切って、ロシアをG8
不動のメンバーとして固定しておくべきだったが、結果として
アメリカ、西欧加盟国の判断だったにせよ、致命的な判断ミス
と云わざるを得ない。ロシアを西側から半ば以上、放逐して、
「旧ソ連がいなくなった」と喜んでいる保守派は将来を全く
見通せない事態を生んだことに責任をとらねばならない。
中国は未来永劫、共産党一党独裁国家だ、経済が資本主義化
しようとこれは重要である。問題はあっても一党独裁を放棄し、
共産党が最早政権にはいないロシアがいかに重要だった、かで
ある。再び、旧冷戦に戻ることは双方の利益ではないが、アメ
リカのそれを見通す戦略が欠けていたと言わざるを得ない。
ウクライナ紛争でもNATOの実質参戦という状態は、今度ばか
りはどこにも「落とし所」がなく、対立の永久的な先鋭化を招い
てしまった、わけである。アフガン侵攻で崩壊したソ連邦ではな
く、いまやロシアを積極でも潜在的でも支持、支援する国家は非
常に多い、BRIC'Sは言わずもがなだが、アメリカ、西欧の反発す
る国家は多数にのぼる。かってのアメリカの、さらに西欧の圧倒
的な軍事力と経済力も相対的に比重が大きく低下している。G7は
日本のアイデンティティ、といいうのが日本政府の考えだろうが、
いまや世界ではG7以外の国家の経済力、さらには軍事力も過去
とは比較にならない。世界で最早G7はさして巨大な存在ではない
、というのか、G'の世界に占める比重は小さくなるばかりだ。
G7以外の諸国、そこには大国化した国も少なくなく、将来は
G7は圧倒される可能性が高い、と言わざるを得ない。
日本外交方針はひたすらアメリカへの完全同調、「西側」にい
るということの存在の意義とさえなっているが、それが結果何を
生じさせたかである。中立などあり得ないと考えてはならない。
一方のみに絶対的に追従することが決して今や日本に有利な結果
を招くわけではないということだ。アメリカ追従がもはや愛国心
と同化しているような日本だから、いかに刑事司法は中世司法、
西側では唯一クリスマスを祝日化しない日本でも、G7はその存在
の根源の価値というらしい。
ロシアを下支えの国は多く、また有力な大国も多い、ロシアの
敗北、解体によるウクライナ紛争終焉はない。NATO,EUも軍事援
助をウクライナに続ける、終わりなき紛争、戦争となる。その過
程で北朝鮮とロシアの緊密化、蜜月化は予想されたことだが、実
際、北朝鮮を作った国はスターリンのソ連だ。金聖柱という、一人
人の男を「金日成伝説」を利用し、あたかも本物の「金日成」であ
るかのように仕立て上げたのはソ連であり、首領、という言葉を
金聖柱に与えたのもソ連である。
ともかく弾道ミサ入り技術、さらに潜水艦技術にロシアの全面
協力が遠慮なくおこなわれる。北朝鮮が弾道ミサイルを完成させ、
さらに潜水艦からの核反撃能力を実現すれば、正直、アメリカも
日本も打つ手は全くなくなってしまう。北朝鮮は常に「日本こそ
は千年の敵」と断言しているのである。アメリカに追従すること
が、それこそ結果的に利益だ、というのが対米戦争に惨敗した日
本が『学んだこと』にしても、結果は最悪に近いと言わざるを得
ない。日本が増税して軍事力強化と言って、砂上の楼閣というも
のだろう。北朝鮮が最も欲しい軍事技術は原潜だろう。北がロシ
アの高性能原潜を手に入れたら日本の海自は日本海からも駆逐さ
れるしかない、尖閣どうこうのレベルではない。
ゼレンスキーはアメリカ上院で「パール・ハーバーの悲劇を
覚えているか」と咆哮した。その悲劇が今度は日本に降りかかる
のである。日本はただ追従し、また「脱炭素」に夢中である。
真の脅威から目をそらし、「暑さの脅威」絶叫の日々であるから
こんな軽い相手もないだろう。
1945年11月14日、ソ連軍歓迎平常大会を前にソ連極東軍将校
にソ連軍勲章を授かる金聖柱(自称・金日成)
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