夜、夢を見なくなるのは脳の活性の低下だろうか


 だんだん、夜に夢を見なくなった。そういうと日本では
すぐに行政主導の「認知症」キャンペーンに利用されてし
まう。加齢で自然な脳の活性が低くなるのも仕方がない、
が逆に経験に伴い、若い頃の貧相な知識、教養から脱却し、
判断力は向上する、何よりも尊いのは経験である。それない
なら生きる意味もない。だが、生まれ持っている脳の活性、
これは脳細胞、つまり神経細胞の縦横無尽な伝達、相互関
連が徐々に低下するのも、これも仕方がない。脳神経細胞
の数も減少していく、だが神経細胞の伝達の質が向上する
といえるのではないだろうか。

 ともかく若い頃は素晴らしい夢をよく見ていた。現実が
いかに精彩を欠く日々でも夜は、その冴えない現実とは全
く無関係なハリウッド映画、technicolorの総天然色、極色
彩の、また内容も天空を飛翔、中身の登場人物もしばらく
忘れ難いほど、ストーリー性も、あまりに素晴らしく夢の
最中で「この夢は生涯の夢で三本の指にはいる」と思えた
ほど、だが目を覚ましたら最低な現実、夢の世界がいうな
らば生きる喜び!であった、・・・・・ほどだったが、徐
々に夢は低調になり、内容たるや夢的な、夢幻的なロマン
、現実と無縁という創造性は消え失せ、過去の苦渋の記憶
の悪夢のようなものが多くなり、遂には夢自体も見たのか
見ないのかも不明瞭となってしまった。多分、物思い的な
夢らしきもはみたのかもしれないが、もはや赤い頃のような
「映像」の素晴らしさは消え失せてしまった、でもたまに、
それに近い夢も見ることもある、気がするのだが。

 夢は潜在意識の創造によるものだけに、もともとの脳細胞
の活性が重要な要素、ということだろう。映像の有無はやは
り夢で大きな意味を持つ。

 過去のはるか昔、見た夢で今でもその映像が脳裏に焼き付い
ているものも結構ある。それは人生の懐かしい財産と言えるだ
ろうか。

 30過ぎのころ、行ったこともなく、意識したこともないのに
夢に出てきた「松島」の素晴らし映像、「今までの夢で最高峰」
と感じた夢だ、「松島」はあくまでその夢の一部だったが。

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