日本のメディアがなぜウクライナの大本営発表機関となったのか

先日、ヤフーニュース項目で読売の記事が取り上げられた。
もうよく覚えていないが、内容は「ロシアがなぜフェイク情報
を流しているか」というものだった。こんな記事をメインニュ
ース項目に採り上げるヤフーの編集もあいも変わらずだが、こ
の「読売記事」を読むと、「これはロシア、ウクライナ紛争の
長期化、消耗戦化でウクライナ支援の欧米も息切れして戦線も
徐々にロシア有利になっているのでは」と深読み?してしまう。
だからこそ、読売がこのような記事を「わざわざ」報じたので
ある。富山にロシアの旅客船が寄港を「スパイ行為が心配」と、
富山に来て何をスパイするのやら、その報道姿勢のあまりの極
端なスタンスが異様すぎるのである。
それにしても日本のメディア、既成メディアであるが、ウクラ
イナの大本営報道機関となっているのは見ての通りで「ウクライ
ナ大勝利、ロシア散々な敗北」という趣旨の「報道」を実際、赤
の他人の日本の報道機関が繰り返しているのである。私は別段、
関心はないのだが、驚くのは露・宇紛争より、なぜ日本がそこま
でウクライナなど知りもしないし、親近感もない、のにあたかも
大友好国のように既成メディアが報道しつづけるのかである。
日本は愛国主義、国粋主義が親米・反露というガチガチな要素
がある。親米、親欧州と日ソ中立条約を破っての参戦、その所業
への恨み、それがあいまって欧米支援のウクライナへの極端な肩
入れとなっている、にしてもそのロシア侵攻に至る複雑な事情を
日本の既成メディアはまったくといっていいほど、報道もせず、
およそ幼児的な「ウクライナ大勝利、ロシア敗北」のウクライナ
大本営報道機関で有り続けているのである。
日本の愛国主義は反露であるが、欧州もロシア嫌い、いうなら
ば「ロシア恐怖症」が基盤にあって、「最後のウクライナ人が
死んでいなくなるまでウクライナに武器を供給し続ける」という
態度も異様である。ウクライナ自体が、かってのユーゴのような
モザイク国家であり、西部の親西欧もあれば東部のロシア系住民
多数地域もある。ともあれ旧ソ連の内戦ともいえる紛争への欧州
、アメリカの肩入れはどこまでも欧米支援の内戦でしかない。
だからゼレンスキーは欧米の指示と関心をひきとめるべく「もし
ウクライナがロシアに倒されれれば次は欧州が攻撃される」と、
内戦に欧州を引き込むことが全てと心得ているわけである。無論
、ウクライナの次にロシアがヨーロッパを攻撃などする可能性は
ない。
日本は伝統の反露主義が愛国主義と一体化するためにG7の感激
も加わっての報道姿勢なのだが、正直、ウクライナの大本営発表
をはるか遠い日本の既成メディアがくり返しているのである。
欧米の武器供与は続きそうで消耗戦は続く。だがロシアは別に
かっての日本やドイツではない、多く大国に支えられている。別
に武器援助という意味ではない。中国という下支えがあるわけで
ある。アメリカは中国にロシア支援をやるな、制裁するぞ、とい
うがすでにバイデンは「中国はアメリカ最大の敵」と断じて、輸
出規制などの「制裁」をっ中国に行っている以上説得力はないだ
ろう、なぜなら、もしロシアが倒れたら次は中国を倒しにかかっ
てくることは明白であるからだ。
ウクライナ全土を攻略の力はロシアにはないが、東部、北部、
黒海沿岸部など20%以上の領土を支配カに置いたロシアはあるい
み、実質的は勝利している。だが欧米支援のウクライナ軍との戦
いは消耗戦となる。延々と消耗戦が続く、その場合、アメリカ、
EUは今後とも長期に、武器の供給を続けられるのか?つづける意
味を見いだせるのか?である。どこまでも旧ソ連地域の内戦であ
る。ロシアはその人口にすれば広すぎる領土がすでにある、昔の
日独のような崩壊をするわけもない。世界レベルで云えば暗に
ロシア支持が遥かに多いようだ。
ウクライナ文化は存在する、だが国家としてのウクライナは、
よくいわれるが破綻国家だ。一人あたりのGDPがエルサドバドル
やツバルにも劣る崩壊国家だ。だからこそゼレンスキーのような
男が大統領になっているのだ。
だが報道姿勢に戻ると日本の既成メディアのウクライナ大本営
発表機関化は収まる可能性はなさそうだ。「西側資本にしょせん
は支配されているから」はたしかにそうだが、戦後の日本の国家
主義、愛国主義の歪んだ部分をよく表している現象だとは言える。
日本の愛国主義の内容が変わるはずもないから、これからも同じ、
ということである。
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