なぜ「端っこ」(はしっこ)を「はじっこ」、端を「はじ」というのか?「標準語」への「東北弁」の影響の大きさ

  
 実は何十年も前から気になっていることがある。別に何ら
それが不満だというわけではない。ただ、この世には「言葉
の乱れ」を説教する人、特に知識人、また新聞雑誌などの関
係の人が多いのに、この点について誰も言及しない。NHKの
アナウンサーなども当たり前に使っている。

 つまり「端っこ」、はしっこ、端(はし)を「はじ」と発音す
るのだ。「言葉の乱れ」をうるさく云う人なら、わずかでも
言及する人がいてもいいが、私は未だ一度もこれについて聞
いたことがない。非常に不思議である。

 一休さんの頓智話、「この橋わたるべからず」だから「橋
の端を歩かず、中央を歩いて橋を渡る」という古来の著名な
言い伝え!もあるくらいで、「端」、「端っこ」は「はし」
であることは明らかである。私は「正しい日本語」とか「言
葉の乱れ」なんて言い方は大嫌いだが、「端っこ」について
は非常に奇妙に思う。何よりも「上から」の「誤撥音」とい
う「言葉の乱れ」だからである。

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 結論を云うなら明白であり、それは「語尾が有声音(濁音)
化する」という東北弁の影響である。東北人が「はしっこ」
を「はじっこ」と東北弁の常で云うわけである。

 標準語というのが何を指すのかよく分からないが、東京方言
を指す、「山の手の東京弁」とも云うが、遠からずだろう。だ
が基本は東京弁を標準語のベースとする日本だが、東京はなん
といっても東北出身者が多い、これこそが最大のポイントであ
る。だからといって東京弁がますます、東北弁に近づいている
わけでもない、だが例外的な特異な例が「端っこ」を「はじっ
こ」であい、好きな言葉ではないが「言葉の乱れ」が下からの
者が常だがNHK,放送関係、を中心とした放送メディアを中心と
した上からの「乱れ」ということで、確立されてしまったわけ
である。東北人が「端」はしを、「はじ」というと「じ」が独
特に訛っているが、東京人の「はじ」はそれは見られない。

 興味ある現象ではあるが、あまりふれられない、というのも
面白い。

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