つぶやき館　(元祖つぶやき館)　移転しました

　1967年、千葉県に初の甲子園全国優勝をもたらした習志野
高校、それまでは銚子商の1965年の準優勝が最高だった。こ
の年、エースは石井好博、監督は市原弘道1933～1988，とに
かく徹底した牽制球戦法で走者を次々にアウトにした。これが
、はっきり云えば優勝の原動力だった。決勝は宇根投手の広陵
だったが、決勝で習志野の打棒は大いに振るって宇根投手を打
ちのめし、完勝した。それにしてもショート、セカンドの走者
を幻惑させる動きに石井好博投手が完璧に応えた。これは特に
中京戦で勝負を決する要素になった。


　問題、優勝直後からであった。習志野監督の市原弘道、奈良
県出身、天理高校、天理大学だったがその発言は傲慢不遜を極
めた。外見、表情も傲慢不遜だった。牽制急戦法と相まって、
狡猾な印象を与えたのは否めない。内野手のトリックプレーを
駆使しての牽制球で勝ち上がる習志野高校に高野連は大会期間
中から不快の念が煮えたぎっていた。

　そこに持ってきて、優勝直後、市原監督が

　「中京なんか田舎チームだ」対戦相手を見下した発言を行っ
たのである。

　これは佐伯達夫高野連会長の怒りを買った、大会後の代表チー
ム(各高校から選抜)の監督になるはずだったが、それを取り消さ
れた。

　習志野に戻ったら今度は習志野高校の校長、山口久太により
監督を解任された、その後、八千代高校に転任、二度と高校野球
界に戻ることはなかった。1988年に55歳で亡くなった。佐伯達
夫会長を激怒させて高校野球界に居続けるなど不可能である。

　さて、市原弘道監督の自滅を目の当たりに石井投手は早稲田進
学、だが入学前にすでに肩を壊して投球はできなかった。野球部
には入ったが裏方的な仕事、また指導などを行った。投手として
早稲田野球部にはいって最初から投げられない。ここで挫けて退
部し、野球をやめたりせず、地道に裏方をやり通した石井好博は
やはり非凡であった。それが習志野監督としての全国制覇につな
がったと思える。

　1975年、昭和50年夏、自身の優勝からわずか８年後、監督とし
て夏の大会、全国制覇、2023年11月26日、死去、享年74歳。

　1967，開会式直後の試合、大会第一試合、習志野と堀越高校
の対戦、第一球を投じる石井好博投手、堀越のトップバッターは
杉田選手。