日本から歯科技工士が消えていくという厳しすぎる現実

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 歯科医療において歯科技工士の存在は絶対的に重要である。
いわば歯科医療の柱であるが、そのことが歯科医院経営の大き
なリスク要因となってきている。信頼できる歯科技工士さん、
がいつまでも元気でいてくれるかどうか、すべての分野で高齢
化は進展し、メディアをに賑わす運転手不足、特にバス運転手
不足、さらにトラック、タクシー、重要すぎる宅配ドライバー
が今後、致命的に不足するのは避けられないのである。すでに
バス会社が運転手が確保できないとして、大阪南部の金剛バス
のように廃業というケースも出てきている。これは建設労働者、
など多くのキツい、汚い仕事に携わる労働者の不足、熟練技術
者の不足、営業マンさえ不足してくる。政府は産めよ増やせよ、
政策だろうが一旦、出産適齢、国は16歳から45歳という非現実
的な年齢設定だが、21歳から41歳が限界だろう。無論、例外は
あるが若い女性、未成年の女性が少なくなってしまうと、もは
や「出生数」自体を増加させるのは全く不可能である。現状は
、高齢者の労働力さえ先細り、という深刻さなのだ。

 かくして若い人はますます減る、団塊ジュニアの高齢者入り
も遠くはない。・・・・・・

 さて、歯科技工士である。およそこの世の業種で性懲りもな
く増え続けるものの典型が歯科医院である。永続的な就職先は
ほとんどなく、多数の歯科大、歯学部から毎年卒業する学生、
多少、国家試験は難しいが多くは合格し、歯科医師となる。い
かに歯科医院が星の数からさらに増えても、歯科医になって仕
事が結局、開業しかないなら開業融資制度の完備!した日本で
は歯科医院だけは無限に増える宿命である。「バカどもの自業
自得」と世間の嘲笑は買っても、増え続ける。

 たしかに歯科医院だけは際限もなく増えるが問題は歯科技工
士である。正確に調べたわけではないが、歯科技工士学校の数
は確実に減少している。なぜ?

 歯科技工士ほど若者に今や、魅力のないイヤーな仕事はない
からである。実際、歯科技工士学校を出ても他の職業に就く数
が圧倒的だった、40名出て1名か、2名しか、卒業後、歯科技工
士にならなかったという話を聞いたが、その学校はほどなく廃
校となった。岡山県でも今や一校しかない。若者にすれば、他
に魅力ある職種がいくらでまおるのに、好き好んで歯科技工士
、はよほどの例外だ。

 インプラント、キャドキャム冠などで「歯科技工士が要らな
くなる」という全くの誤りが喧伝されているのも悪い材料であ
る。デジタル化を極度に喧伝する大手メディアの誤った報道も
歯科技工士不足を生む要因である。

 仕事が歯科技工ほど、「辛気臭い」仕事もまたとないだろう。
まさに陰鬱である。技術と云うなら全く技術で、すこしマズい
と即座にオーダーが来なくなる可能性がある。即座でもないが、
本当に厳しい、高い技術が要求される。長くラボにこもって、ど
れだけ完成できるのか、時間短縮の要求も厳しい。収入はその
辛苦からしてタカが知れている。

 歯科医療にとって歯科技工士の重要さは決定的で、信頼できる
歯科技工士さんと付き合いが始まっても、これも高齢化は避けら
れない。多数の技工士を擁する企業的ラボはごく少なく、そのよ
うな技工所も求人は至難である。若い人が歯科技工士など選ばな
いし、学校を出てもならないのだから。後継者は全く確保されて
いない。歯科院の数だけは増加の一途、・・・・・どうするであ
る。

 歯科医院の経営のリスク要因の最たるものは歯科技工士の不足、
今はいても、いずれいなくなる、ことだ。若い人の新規参入しな
い、ゼロではないが、非常に少ない。真剣に対策を講じなければ、
歯科医療の崩壊に即つながるのであるから。

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