なぜ日本人は漢字を廃止した韓国をあざ笑うのか?中国語以外で唯一、漢字使用の日本語なのに
ネットにおいてニュース項目でさえ、「漢字か韓国はなぜ
廃止した」というタイトルの記事がわりと目につく。韓国が
漢字を廃止したことを何が侮蔑しているというのか、また「
韓国の漢字廃止は日本への反逆だ」などという記事がQUORA、
ネトウヨの巣窟といわれるサイトだが、にあった。
ここから私はもっとも感じる疑問は、日本人は非中国語では
世界で唯一、今なお漢字使用ということに一切、疑問を抱いて
いないこと、日本人の漢字愛好はテレビのクイズ番組を見ても
強まる一方でああり、中国でない日本語での漢字使用にますま
す毛筋の幅ほどの疑いも持たなくなっている。さらに漢字使用
ということが日本人のナショナリズムの大きな要素となってい
ることである。とにかく日本のあらゆるメディアを見て読んで
いて、「世界で中国語以外で漢字を使用している日本語」とい
う指摘を見ることはまずない。漢字使用はもう絶対である、そ
の意識が日本人に老若男女、深く浸透しているということだ。
中国の周辺国、朝鮮半島、モンゴル、ヴェトナムなど、それ
以外でもあるが、古くから漢字を使用していたが基本、全廃し
ている。漢語は数多く使用していたはずだが、同音異義語の区
別の不便さより、世界の趨勢であるアルファベット、また独自
の表音文字体系に移行したほうが発展的と考えたわけである。
日本は戦後、漢字に日本語がここまで拘泥していいのか、と
いうある意味、反省が漢字制限、当用漢字の制定、かなもじ派
の活発化などがあったが、近年は全く、漢字への傾倒は強まる
一方である。若い世代で特にと、いう気がする。
本当に日本人は長い使用の歴史があり、日本文化ともはや一
体化している、・・・・・とうことだろう。四声という抑揚も
含めれば80ほどの中国語では区別の音韻を日本語ではわずか一
音韻だから、もう日本語の漢字使用は洪水のような同音異義語
との共存である。だが、日本人は決して、だから「日本語は漢
字から脱却すべき」という意見はますます出ないのである。漢
字への愛着はますばかり、日本語表記で世界の多くの国が区別
のRとLの区別をどう明確化するか、という重要な論点も全く論
議されていないのである。
漢字を廃止した韓国を嘲るような記事が多いのだ、ネトウヨの
ことではなく、例えば「President on line」などの雑誌にさえ
韓国を漢字をやめたと嘲る、疑問を投げかける趣旨の記事がわり
と最近あった。Quoraでは「日本への反逆が漢字を廃止させた」
という、いかにもネトウヨサイトらしい「回答」もあった。こ
こで見られるのは根底で日本語の漢字使用に完全な無批判、無思
考さということである。
外国人の日本語学習を考えたら、ただでさえ文法性がなく、フラ
ンス人が「悪魔の言語」とさえ呼ぶ日本語、その表記がまた、漢字
使用で困難さが比類ないものになっている、ということだ。日本人
も漢字の習得にかける労力は幼い頃からすさまじいものがある。そ
れを顧みず、韓国の世界の潮流に沿った漢字廃止さえ、罵倒する、
かっての植民地国だ、日本の表記の柱の漢字をなぜは廃止しやがっ
た、ということのようだ。
逆に韓国から見るといつまでも漢字から全然、脱却できず、のめ
りこむばかりの日本には正直、優越感があるようだ。1970年の大阪
万博の韓国館に入ったら、ハングルという文字体系の優秀さを誇示
するかのようで、ちょっと高姿勢だったことが印象に残る。
でも日本のメディア全体に漢字表記の執着の日本人への評価が、
あまりに甘い気がする。
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