岸田首相を国民自身の手で降ろせない日本、「大統領制」導入以外に民意反映の選択肢はない
報道によれば岸田首相は「国賓待遇」で訪米という。いっ
たい、国民が岸田を首相に選んだわけではない、日本の議院
内閣制、小選挙区制比例代表並立性、政党法施行という制度
では民意の反映は不可能である。国政選挙はただ既成政党の
議席数をいくばくか変動させるだけであり、日本の政治風土
からして最初から結果は分かっている。また二大政党制もまた
日本ではあり得ない。保守合同に政治意識が収束してしまった
日本は政治学者などが咆哮したような「二大政党制」にはなり
得ないのである。小選挙区制は一党独裁(をもたらすのみである。
なお日本の既成メディアだけが「国賓待遇」の岸田訪米を
バカ騒ぎだが、アメリカのメディアはほぼ無視であるのは云う
までもない。
それでも現在の制度で「民意」が反映すればいいが、現実は
民意に反し、国民に不利益な法制定、制度導入が政権党幹部と
官僚との談合的密談で決定してしまい、官僚の決めた国民の大
方の利益に反する悪法が即座に「閣議決定」、議会上程、賛成
多数で可決成立、この繰り返しである。
小選挙区での有権者の投票という政治行為が結果として民意
の反映に全くつながらないのである。政権党は小選挙区制にお
ける公認権を有し、議決は党議拘束がかかるのみで、小選挙区
の政治家にいくらアピールしても、それが反映されない。
要は日本の国政選挙は
選挙の洗礼を受けた以上は何をやろうが後は勝手、
という民意不反映を確約するもの、民主主義の偽装のための、
どこまでも愚民化でしかないのである。
民主主義の偽装のためだけの国政選挙なら、やらない方がいい
に決まっている。
一国の首相の選出は国民の手からほぼ完全に離れている。選挙
をやったから、あとは政権党内部の勝手、自由ということでしか
ないではないか。
絶対的な制度はないにせよ、小選挙選挙制度のもとの議院内閣
制がいかに非民主的なものであるか、である。制度は完全に民意
の不反映を保証し、腐敗した制度である、から「大統領制」、国
民が直接に大統領を選出し議院内閣制という跛行的三権分立から
明確な三権分立制度に変更する、憲法改正、これこそ必要である。
日本で大統領制というと即座に「では元首は大統領か天皇か」
という大統領制反対のための反対論が飛び出す。「元首」がだれ
か、など何ら本質論ではない。何のための国か、国政かというこ
との民主主義の本質論である。天皇は非政治的存在であらねばな
らない。
ただし、現実は何も変わる可能性がない、「一票の格差」論議
、というこれも愚民化の最たるものであるが、これに常にすり替
えられている偽民主主義というほかはない。あの議会が大統領制
などに変更の憲法改正決議などするはずもない。
革命でも起こさなければ、というのが現実というほかない。
絶望の民主主義である。
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