あまりに多くの人を切り捨てる健康保険証廃止、国民の受けるディメリットは計り知れない

武見敬三厚労相は患者の利用率に関係なく、2024年12月2日
から健康保険証を廃止すると明言した。武見太郎の息子でも
医師ではない武見敬三では本当に医療現場のことなど身をもっ
て理解できない、というのか国策を推進するという条件で大臣
にならしてもらっている、ということだろう。日本医師会との
関わりも希薄な武見太郎の三男坊である。
デジタル後進国の日本、だからマイナカード、強制はしない
が絶対加入の健康保険、その健康保険証をマイナカードに統合
ということで実質強制ということだ。本当に何の問題もなく、
手間いらずだった健康保険証がマイナカードとなると、あまり
に多くの人が切り捨てられる羽目になる。「マイナカードが作
れない人は健康保険から脱退してもいい」と政府が云うはずも
ないだろうし、現実、高齢者などは病院通いを必須とする人が
多いし、何より国民等しく医療を享受できるという原則が崩壊
しかねない。医療機関側の負担も大変なものだった。だが問題
は医療を受ける側のあまりに深刻な問題である。
実際、頭を抱えるような問題が山積で公的健康保険の実質崩
壊を招く可能性が高い。デジタル化なら他にやる、やれること
がいくらでもあるのに、なぜ健康保険証が人質にされるのか、
である。マイナンバーは国による強制である。国や公共機関で
しか使用できない、だがマイナカードは違う、多彩な用途が前
提だからセキュリティは甘く、だからこそ本人の同意が必要な
のだ。あくまでリスクをわきまえての自己責任の産物、という
ものだ。本来は全く別のマイナンバーとマイナカードを政府は
魂胆をもって混同させ続けている、わけである。
マイナカードは危険である、だが政府の責任はちゃっかりと
法的に「免責」されている、それを国民はまた知らされていな
い状態だ。
ともかく国民の死活問題の医療機関受診、マイナカードを
持たないと受診できないぞ、という結局、政府は脅しをけけて
マイナカードを持たそうとしている。岸田総理は「誰一人取り
残されない社会」のためにマイナカード、と云うが、健康保険
証廃止に見る如く、もたらす結果は真逆である。現実に市役所
などの窓口に足を運べない人、「代理人」などいない人、暗証
番号を忘れてマイナカードが使えないが、窓口の行列に並べな
い人、今までは全く手間いらずだった健康保険証が、マイナカー
dドでは5年に一度、必ずの電子証明書更新が必要となり、窓口
に並ばねばならない。あまりの負担である、国は「代理人でも
可能」というが、そんな都合のいい代理人などおいそれといな
い人が多すぎる。「健康保険証でずっと使えます」は大ウソで
ある。とにかく楽だった健康保険証から地獄に突き落とされる
ようなものだ。
顔認証?これほどいい加減で、さらに重負担で問題を惹き起
こすものもない。窓口でちょっとトラブれば患者が多い病院で
は即座に後方から罵声を浴びせかけられる可能性がある。
最大の問題は足の問題、健康の問題で窓口に行けない人が
マスばかりということだ。大都会、地方を問わずバス便は減る
ばかり、バス会社丸ごと廃業すら大阪では起こっている。さら
にタクシー不足、呼んでも来ない、他方で国は高齢者からの運
転免許証剥奪を強力に推進し、また返納を散々に勧めている。
いったいどうやって窓口に並べというのか、この問題は今後
、ますますエスカレートするばかりだ。
紛失してしまうと、再発行に時間がかかるの。まして、つい
でに暗証番号を忘れているケースが実に多い。あまりに難題が
多い、逆に実質的にメリットなどない健康保険証のマイナカー
ドへの統合だ。なら「暗証番号なし」マイナカードも国は考え
ているようだが、では、なりすまし、乗っ取りにどう対応?
メタの成りすまし放置で詐欺放置に国は、日本の警察、行政は
全く動く気配すらない。そんな日本でセキュリティなしのカー
ドとなると何が生じるか、明らかだろう。無策のつけは国民に
かかってくるのみ、政府はいつも「免責」なのだから。
救急車にはマイナカードは使えない、寝たきりの人は多い、
しかも単身、それに近い人、どうやって顔写真を撮って窓口に
並んでマイナカードを作れというのか。
しかし、こんな国民の利便性を蹂躙する政策を強行する政治家
を国会に送る「国政選挙」とはいったい何?と言わざるを得ない。
選挙によって議員になったから国民の生活を何よりも、でなく、
「選挙の洗礼を受けたから後は何をやろうが勝手だ」というのが
実態である。「一票の格差」論議など、民意を反映しない、だけ
でなく「選ばれたら何をやろうが勝手」の国政選挙なら全くナン
センスの極みであろう。
日本は民主主義ではない、またしてもそれを証明した健康保険
証廃止である。
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