シェリダン『悪口学校』1777(岩波文庫)上演回数がシェイクスピアのトップ戯曲に匹敵
18世紀、シェークスピアの向こうを張ったというほどの人気
演劇、「 The School for Scandal」邦題「悪口学校」、作者は
Richard Brinsley Sheridan 、リチャード・ブリンズリー・シェリ
ダン、1751~1816、この演劇、戯曲はロンドンでの上演回数が
統計でこの300年以上でシェクスピアの『ロメオとジュリエット』
、『お気に召すまま』についで三番目とうそうで、イギリス人の
好みにまさしく合致、ということだ、他人の噂話、特にスキャン
ダル、悪口となると階層のいかんを問わず、徹底した階層社会の
イギリスでも憂さ晴らしの種になるというべきか、その噂話の楽
しみ方、スキャンダルの愉しみ方もお国柄があるようだ。それも
立派な文化なのだろうか。
主人公は道徳家というべき若者のジョーゼフ、と放蕩者の弟の
チャールズ。さらにこの兄弟の亡父の後見人サー・ピーター。
ピーターはド派手な妻に手を焼いている。外地から帰ってきた叔
父のサー・オリヴァー。皆が色恋と物欲と、さらに嫉妬渦巻く中
で翻弄され、混乱し、苦境に陥ったり、正体の露呈も。
相手が商人に変装の叔父のオリヴァーと気づかず、チャールズ
が祖先らの肖像画を二束三文で叩き売ったりの「肖像の場」とか、
ピーターとその妻が別々に屏風の後ろに隠れ、聞き耳を立ててい
て見抜かれて引きずり出される「屏風の場」、というサロンを中
心の、風習喜劇というべきか、それが展開される。
いたって、マイルドで穏健な戯曲、当時のモラル感情を守って
いるのだろうか。
アイルランドも含め、英文学、アイルランド文学は戯曲におい
で世界トップかもしれない。その伝統はその後も長く続いた。
この記事へのコメント