ローマ字、まだ「訓令式」が公的に存在、世界に通用しない日本独自でなく、発音に即した自然で世界基準に沿ったものに
この国はローマ字表記は今なお、「訓令式」という基本的に
日本独自の世界に通用しない表記法が建前上は正規のものとし
て公的に存在している。それは明治においての決定であったが、
世界基準、もちろん世界基準と云って絶対はないにせよ、世界
基準から逸脱した、いかにも「日本独自」表記である。戦後も
国は変更を行っていない。
日本語のローマ字表記はいかにあるべきか、だが発音により
即した世界に通用する表記でなければなるまい。それは現実に
駅の表示などで行われているが、「建前」で正規の「訓令式」
、それにしても「訓令」式よいうのが、いかにも上からの役所
の命令というニュアンスが露骨で不愉快にさせられるが、・・・
・・ともなく発音により即した世界基準に近い表記こそが求め
られる。
大阪の「難波、なんば」駅はNAMBAでなければならない。
「なんば」の「ん」は鼻音だからである。「福岡」はFUKUOKA
でなければならない。訓令式ではHUKUOKAだが喉音のHUでは
なく唇音である。実は発音的には厳密にはさらに発音記号では
別のものとなるが基本、FUKUOKAでいい。「新宿」はSHINJUKU,
[SINZYUKU」などという奇怪な訓令式表記はあってはならない。
日本語の「し」は「Si」ではない、「Si」は「スィ」という発音
だ。日本語の「さしすせそ」はSa,Shi,Su,Se,Soとなる。日本語の
「つ」はTSUである。「TU」は「とぅ」に近い。
昔、推理小説雑誌で「新青年」というものがあった、そのロー
マ字表記を一時期、編集長だった横溝正史が「SINSEINEN」とし
たため「罪ある青年」という意味合いになってしまった。訓令式
にこだわった弊害である。「SHINSEINEN」と発音に即した自然
なものとすべきであった。
それにしても「じゃ、じゅ、じょ」をZYA,ZYU,XYOではあまり
に不自然で奇怪だ。ひらがな表記をそのまま表記という眼目だっ
たのだろうが素直にJA JU JOでいいのである。
近年のパソコンのローマ字入力で「ん」はNNと打たねばならな
いが、これは一般的なローマ字表記に反映する必要はない。些細
なことである。
それにしても官僚主義、上からの命令という「訓令」式という
名称からしてイヤーな時代錯誤がいまなお、だから、インバウンド
がどうこう以前の常識の問題である。
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