核戦争になればロシアは無類に強い、桁外れの懐の深さ、ダラダラ戦争の遠くに見えてきた核戦争

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 ウクライナ戦争はダラダラと続いているようだが、西側の
ウクライナへの異常な肩入れもプーチン大統領には確かに
誤算だった、とは言える。先日、フランス大統領が西側の武
器を使ってウクライナがロシア領攻撃を行うのを容認すべき、
とかなり強硬に主張した。それに対してプーチン大統領は「
火遊びをするな」と警告した、・・・・・第二次大戦初期の
ダラダラ戦争がついに大発火して世界大戦となった、その状
況とも似ている気がする。元来、国家性が希薄だった、確か
に独自のウクライナ文化、多少の人種的特性はあっても独立
国家の体をなしていなかったが、結果的にロシアの侵攻が、
バラバラと思えたウクライナに民族的自覚を与えてしまった。
まあ、これもプーチン大統領の誤算だろう。

 アメリカは戦後一貫、時間が経てば経つほど、最大の産業
は戦争で至高の文化は戦争となってしまった。それを可能に
した世界に君臨する超大国ぶりだった。アメリカは世界唯一、
他国に侵攻、攻撃することがあまりに普通の国だった。朝鮮
戦争は北の侵略であり、当然の国連軍としての出動だったが、
あとの紛争、自国の利益に絡んで裏庭のパナマに侵攻、支配
したり、イラクにその事実もないのに大量破壊兵器がある(
大量破壊兵器を持っているのはアメリカなのに)攻撃侵攻、支
配し、今なお軍隊を駐留させたり、シリア、アフガン、カメ
ルーンなどにおよそ大義なき自己都合の軍事行動を続けてき
た。別に「世界の警察官」だから、ではなく、パナマを見れ
ば明らかように運河支配権という自己の利益のためであった。
そのような他国を自在に侵攻する権利はアメリカだけにある、
日本のような属国は今でも自国の首都の領空を米軍に譲渡し
てくれたりだが、世界の目は甘くもない。ロシアがアメリカ
の専売特許と思われた自在な侵攻を行ったから、事実上の
NATO加盟国化していたウクライナへの莫大な軍事援助に踏み
切った。実質NATO化していたウクライナはアメリカやNATO
がロシアの侵攻から直接守っってくれると思ったら、侵攻後、
米英の軍事顧問団は即座に逃げ出し、武器だけはどんどん供
与してくれた、「お前たちが人間の盾となってロシアと戦え」
である。

 この先どうなるのか?である。ソ連にとってアフガン侵攻は
大義なき侵攻でもろくも崩壊し、ソ連解体の引き金となった。
だがウクライナ紛争はアフガンとは違い、実はロシアの「大義」
がそこにある。少なくともシリアに生じた混沌たる状況をを防
止のため、ウクライナのロシア系住民の保護のため、アゾフ大
隊のようなネオナチ勢力を壊滅のため侵攻したはずだ。他方で
ロシアは人口動態を見ると回復の途上にある、アメリカの本音
も実際、不確定だ。アメリカこそが世界唯一の超大国であるべ
き、くらいであろう。

 外交戦も絡め、消耗戦である。第二次大戦であの精強を極め
他ドイツ国防軍を打倒したのは米英軍などとは比較にならぬ、
ソ連軍の大きな功績である。実に2000万人もの犠牲をソ連は出
しながら目的を貫徹した。あの怒涛のドイツ軍の侵攻に耐え抜
いたのは厳しい気候に耐え抜くというロシア民族の特性と桁外
ての「懐の深さ」超広大な領土に人口が散在している、という
基本的要素だ。この「懐の深さ」は中国にもロシアほどではな
いが、妥当している。日中戦争で日本軍は勝った勝ったの万歳
を繰り返し、エンドレスの消耗戦に引きずり込めたのである。
いくら戦闘で勝っても勝てない相手だった。

 今、ロシアのあまりの懐の深さ、超広大な領土と散在する人口
が最大の武器となる事態が到来している。核戦争である。プーチ
ン大統領もいうように狭い面積に人口が集中のヨーロッパは核戦
争に対抗の術はない。起きたらおしまいである。

 アメリカはどうか、南北戦争以来、自国が戦争で荒らされたこ
とがなく他国への侵攻を文化としてきたアメリカだが核戦争とな
ると事情は一転する。核戦力はロシア優位にある。ロシアほどの
広大な領土はなく人口は都市部に集中している。戦争末期の日本
のような反撃能力のない相手なら心おきなく原爆を投下できたが
、核戦争となるとどう対応するのか、核攻撃への反撃は何処に行
う?アメリカの秘密会議ではベラルーシが核攻撃の対象となった
、という珍奇な情報も流れている。

 消耗戦は続く、第一次大戦とも第二次大戦とも明らかに異なる
が、人類最後の世界大戦になり得る。BRICS加盟国だけでなく発
展途上国の多くがロシア勝利をの望んでいるようだ、長年のアメ
カや西欧への憎悪である。今度こそは善悪の単純な価値観、日本
メディアの考える浅はかな結末はない。核戦争で終結する。いま
や「何処に核攻撃するか」である。欧州は核戦争に無類に弱い。
対するロシアである。遠くに核戦争が仄かに見えてきた状況であ
ろう。

 

この記事へのコメント

killy
2024年05月29日 13:17
ロシアでは犯罪者を平気で最前線に送り、殺す国です。
戦争とはこういうものだと痛感させられます。