日本のタンス預金と世界一の数のマル経学者との微妙な関係

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 確かに現状では銀行預金、預金が減るばかりである。預金
金利は以前、ゼロレベル、さらにATMでの引き出し、預け入
れ、預金銀行の限られた曜日の限られた時間ならATM利用料
がなんとか、かからないが、それ以外のATMだと数回も利用
すれば20年分以上の預金利息以上になってしまう。どんどん
目減りする。だが現実、各種の引落としは多いから余裕を持
った預金額でなければならない。

 聞くところでは80兆円タンス預金があるという。別に自分の
金で正当に稼いだものなら別に、とやかく云われる筋合いもな
いが、日本は世界一の相続税大国である。堂々と正しく稼いで
子孫に与えるのに、別に国がとやかく言う道理はないが、日本
は社会主義国である。日本は実はマルクス経済学者の数が世界
でも飛び抜けて多い国であった、現在も講座名は数理経済学、
などとして実質マル経講座が多い。旧帝大系は戦前から戦後の
今に至るまでマル経学者が多い、これは、ただ大学にマル経学
者が多い、というだけではない。旧帝大系の学生は在学中、そ
の数多いマル経学者の講義を聞いて卒業する。それらが国家
の官僚となり、在学中にしみついたマル経を現実に官僚として
国家の制度に反映させる、日本がカール・マルクスの資本主義
から社会主義、共産主義に至る過渡的政策としての高度の累進
課税、資産課税の強化、特に相続税の強化を「資本主義国」の
中で最も高度の忠実に実行している国であることは、世界一の
マル経大国であったことが原因である。国民健康保険、年金制
度など日本のマル経学者の意見が、大内兵衛などの影響が極め
て大きい。

 無論、それが全てだめ、ということではないが、資本主義を
装う亜共産主義的社会主義国、の日本と考えれば、現実の庶民
の生活とのギャップも深刻化する。典型は相続税である。極右
政治家さえ、「これはカール・マルクスの考えによる制度で、
ケシカラヌ」とは決して云わない、赤色官僚との団結は変わら
ない。

 以上は余談のようだが、日本が資本主義を装った社会主義国
ということへの国民の本能的な警戒感が世界に余り例もないよ
うな巨額のタンス預金を生んでいるわけであろう。

 ただ金庫保管と思われる、相続が絡めば移動ということだろ
うか。私はタンス預金するほどの金もないので基本はほぼ全額
、銀行、一部は郵貯である。

 タンス預金はいつの日か必ず新札に換えねばならない。その
時があぶり出しである。カードの時代に渋沢栄一など古色蒼然
のツラとデザインの紙幣は滑稽でもあるが、これが日本という
ことであろう。世界に比類なき相続税大国、重税大国の日本で
あり、江戸時代以来の高年貢の恐怖が庶民にかくも染み付いて
いるわけであろう。

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