円安で買い負ける日本、またビフテキがめったに口に入らない貧しかった昔に戻る?

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 円安で最盛期の円の購買力、世界からモノを買い付けると
いう購買力は現在は三分の一に低下しているという。だから
海外の人が日本に来たら何もかも安いのに驚く、というし、
日本人が海外に行けばあらゆるもの、物価の高さに驚くとい
い。要は日本の貧困化である。一人当たりGDPは生活レベル
を表す最適の数字、指標と云うが、2002年でも一人あたりの
GDPは日本はルクセンブルクについで堂々、世界二位。GDP
自体も、なお世界二位で一人当たりではアメリカを凌駕して
いた、・・・・・がそれも昔の話だ。日本の産業のお家芸、
外国の追随を許さないと思っていた分野も続々陥落、もはや
最後の砦の自動車産業も輸出世界一は中国に明け渡し、EVを
超絶戦でフル活用の中国の攻勢もあって陥落とまではいかな
いが、もうその絶頂期は過ぎて衰退である。おまけに国内政
治家もそれに手を貸すようなことを自分の政治的利益のため
に咆哮してやまない、という末期的症状である。

 世界からあらゆるモノを買い付けなければ日本は経済は
成り立たず、国民の生活も維持できないのは当然な仕組み
だが、ここまで円の購買力が低下すると、やはり「買い負け
る」日本がいっそう顕著になっている。わかりやすいのは肉
類で海外産牛肉、また豚肉も国内産との価格差が縮小し、あ
るいはほぼ同等になっているものも多いという。穀物も肉類、
も家畜の飼料も、また肥料も自給可能なわずかな種類を除き、
価格は高騰している。これは例示でしかない。

 敗戦、無惨に焦土化、世界の五等国に転落、国民の生活レ
ベルは縄文時代並み、とされた終戦後から必死の努力でなん
とか、だが私の子供時代、幼い時代でもビフテキなどまず容
易に口に入らず、カルピスだって高嶺の花、何もかも遠かっ
た。・・・・・・それが経済大国化、食満日本となったが、
それも瓦解を始めている。まさか終戦後のあの貧困を極めた
日本に戻ることはないにしても、ギャル曽根のような「大食
い競争」を見て喜ぶほどの余裕はもうないはずだろう。円安
が単に日銀のゼロ金利政策の継続だけに原因があるのではな
く、真の意味の国力低下を暗示、暗示以上に示している、と
言わざるを得ない。また貧しい日本に?産業の砦が次々のと
崩れ落ちている現実を見れば、避けられない、ということだ
ろうか。

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