姑息な憲法改正ではなく、議院内閣制廃止、大統領制導入で行政権、立法権峻別の根源的憲法改正を!
本当に正直、羨ましいのは大統領選で大騒ぎのアメリカで
ある。この世で、何がつまらないといって国の基本的な統治
機構、というのか政治行政機構が「議院内閣制」ということ
である。日本でも自治体では首長は直接、住民が選ぶ。議会
はどこまでも議会であり、行政機構とは別個の存在である。
首長は独自のブレインで行政組織を固めることができる。そ
れはアメリカの大統領制と基本は変わらない。立法権と行政
権は峻別されている。議員から行政の各部門のトップを、な
どということはあり得ない。
世界的に見て「議院内閣制」を採用の国はじつは非常に少
ない。むろん、代表的な国はイギリス、さらに豪州、カナダ、
日本、タイ、スペイン、ノルウェー、スウェーデン、マレー
シア、モロッコ手である。カナダを除き、アメリカ、中南米
はほぼ全て大統領制、インドネシア、トルコ、イラン、アフ
リカの十数カ国、など、それ以外の体制の国も多い。
日本の政治、国政の現実から見てこれが民主主義とは到底、
考えられない状態だが、愚民化政策は意図的に徹底され、教育
段階から「日本は民主主義の国で、議院内閣制、あの民主主義
のお手本、イギリスの制度を・・・・・」だがイギリスもさっ
ぱり現実はうまく運用されていない。
アメリカの大統領制のように行政権、立法権が全く峻別され
ないのが日本である。国政では立法系と行政権が癒着融合し、
内閣と官僚機構が一体化している。アメリカは大統領に法案提
出権はなく議会の解散権もない。政府官僚は議会に出席できな
い。
日本は明治以来、議院内閣制が「近代天皇制」とともに続い
ている。戦後も基本は変わらない。1955年に保守合同がなされ、
その後、多少の変動、混乱もあったが、基本的に合同された保
守党の実質、一党独裁状態が国民の政治風土も絡んで維持され
ている。行政権(官僚機構)が議会から選ばれて構成の内閣と一
体化し、法律の制定も全て内閣、実質、政権与党幹部と官僚と
の密談で決定される。近年の小選挙区制導入で実質、一党独裁
はさらに超堅固となり、「民意の反映」の可能性は実質、消滅
し、政権与党幹部と官僚が密室で法案を決定、それを閣議了承、
決定として法案を議会に上程、党議拘束もあり、賛成多数で可
決成立、・・・・・・国民の利益に反し、生活を蹂躙する多く
の悪法は何の苦も無く、「議院内閣制」の「精華」で続々と成
立しえいるのは見ての通りである。消費税や、保険証廃止、と
にかく数え切れない悪法が国民の全く手の届かない所で成立し、
国民の生活を直撃しているのである。
もし日本の変革と云うなら、明治以降の最大の根源的制度的
悪の行政権と立法権の癒着、一体化の議院内閣制の廃止、地方
の自治体に倣う、日本的な大統領制に大変革し、行政権と立法
権の峻別を行う以外にないと考える。民意の反映は現実、あり
得ず、反国民的法案、制度が続々、お構いなく制定できるとい
う現行憲法による政治行政機構は破棄するしかない。
そこで天皇制、だが政治とは峻別されねばならない。ただ日
本の伝統的象徴と憲法で明記すればいい。「元首」概念を持ち
出すなど、全く無意味である。
とにかく日本のこの議院内閣制に民主的要素は実質、ゼロで
ある。それが法案の制定の状況を見ても明らかで、官僚の利益、
省益が全て、という現実あり、腐敗の極である。真の改革とは
議院内閣制の廃止以外にない。
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