どうする、すぐ止まる東海道新幹線!大動脈にして劣化しやすい低規格新幹線、日本の時限爆弾!

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 愛知県知事ではないが、「東海道新幹線は特別な新幹線」
である。まさしく日本の大動脈である。それゆえ最も早い
時期に、1964年、東京五輪開会式の10日ほど前に開通した。
今なお、日本の真の意味の大動脈である。かりに将来、りリ
ニアが開通しようと、それはあくまで補完でしかない。リニ
アは運用維持費が非常に高コストでJR東海への大きな負担と
なる。

 それにしても今日も「計画運休」の東海道新幹線だ。最近
は新幹線切符は取りにくいので皆、一ヶ月前から早期に予約
する。だが計画運休の発表は何日か前である。別に「台風10
号」でなくとも一地点で基準雨量を超えたら運行を止めてし
まうから、新幹線、、東海道新幹線での移動はまさしくバク
チのようなものだ。東海道新幹線の一地点の以上が即座に、
日本の交通体系を毀損してしまう。無論、変電所の異常に
起因の停電でも架線にものが引っかかっても運行は停止だか
ら本当に新幹線での移動はリスキーだ。だが東京、大阪間の
大量輸送は東海道新幹線しかない。ジェットの運べる乗客数
は遥かに少ない。また空港の利便性のいい、東京便の多い
地域ばかりではない。

 なぜ気象を理由にすぐ止まる?今日の計画運休だが現実、
これで運休していたらのべつ幕なしの運休になるレベルだろ
う。メディアの気象の絶叫報道に煽られてJR東海も、でもな
いだろう。

 東海道新幹線のあまりに低規格、という構造的要因がある。
東海道新幹線は世界銀行からの融資を受けて(全額ではない
が)建設された。当初、国鉄の想定速度はもっと速かったが、
フランスから強硬な反対意見が出された。「もっと低速でい
いい」というのだ。フランスの本音は不明だが、国家的な意
図があったと思われる。ここで国鉄の高速鉄道計画はやむな
く低規格、低速に沿ったものとなってしまった。その結果は
盛り土構造が全体の60%という非常に脆弱なものとなった。
後発新幹線は例えば突貫の過ぎた山陽新幹線の海砂使用の
粗悪建設の例がある。

 東海道新幹線は太平洋岸を走るという非常に厳しい環境に
ある。太平洋沿岸ゆえの強風、塩害、多発する豪雨、非常に
劣化しやすい。盛り土構造の東海道新幹線のぜ脆弱さはJR東
海が誰より知っているはずだ。理想はすこし内陸を走る高規格
新幹線の建設だが、それをリニアモーターカーを選択した。
このトラブル多発が予想される維持経費のかかるリニアと劣
化しやすい低規格の東海道新幹線という二高速鉄道の競合路
線保有はJR東海、実は日本の屋台骨を揺らがす時限爆弾であ
る。

 ともかくJR東海は劣化しやすい低規格の東海道新幹線を保有
経営でボロ儲けはできる。だがその利益をリニアに注ぎ、東海
道新幹線の抜本的若返り工事は果たされず、現在の若返り工事
も衝突防止など弥縫的な若返り工事に終止している。ボロ儲け
の使い道が東海道新幹線でなくリニア工事の向かっている、こ
れは結果として日本の根底を破壊しかねない。

 この大動脈、東海道新幹線の抱える問題はすでに日常的に
運休が発生するという大きな問題を生じさせ、日本の大きな
深刻な問題となっているが有効な対策はとられそうにない。望
まれるのはより抜本的若返り工事だがリニアとの兼ね合いで、
一時しのぎに終わりそうだ。

 国がこのあまりに重大な問題の解決に乗り出すべきだが、リ
ニアに目先をかわされて、結果、何もなされず、運休だけが日
常化しているのである。これからも劣化は進み、運休はさらに
増えそうだ。

 日本の抱える最大の問題と云って過言ではないし、現実、い
ま現在の移動の破綻という大きな影響が起きているのである。

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