要するに、憲法は必要ない!下らない政争の具になり、悪用されたり、有名無実なら全く必要はない

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 自民党総裁選挙では自らの正当性を誇示するために多くの
候補が「憲法改正」を謳っているという。私は国家に憲法など
必要はないと考えている。憲法のない国としてイギリスがある
が、判例法で括れるものではなく、要は歴史の中の積み重ね、
イギリス独自の事情だが王権との戦いの歴史から多くの権利を
獲得してきた、その流れこそが重要であり、別段、仰々しく、
憲法という形で空疎な文句を並べる意味はない、ということで
ある。

 実際、通常考える成文憲法がない国はイギリス以外に、ニュー
ジーランド、イスラエル、サウジアラビア、オマーン、リビア、
バチカン、ブータン、サンマリノが挙げられる。イギリスは長い
歴史の中でまずマグナ・カルタ、1215年にはじまる権利の獲得の
歴史、議会のあり方を規定の法律など、実質的に憲法的な内容の
慣習法、コモンローなどがある。

 イギリスはやや特殊とも言える。要は憲法に記す内容は一般法
で全て対応できるものだということであり、それらの内容をあえ
て「憲法」成文憲法という形にする必要はサラサラないのである。
それは日本とて同じである、人権なら一般法で「人権法」を詳細
に来てすればいいし、国家統治の構造なら議会法を整備充実させ、
内閣法で官僚の政治支配を阻止する、緻密な立法こそ必要である。
自民党総裁候補が喚き立てる「緊急事態条項」もすでに一般法、
行政法規で細かく規定されており、別に憲法にあらためて加える
必要はサラサラない、それを無理強いしようという政治家はヒト
ラーの夢を追っているといって過言ではない。

 田原総一朗さんに安倍首相が「もう憲法改正は必要ないんです」
と云ったそうだが、それは当たり前で一般法で自衛隊の海外での
行動の拡大など、「懸案」的内容はすべて盛り込まれた以上、今
さら「憲法改正」して第9条などを「改正」する必要も意味もな
い。そもそも「緊急事態条項」などという不純な内容を憲法に
いれるということで国民投票したら、改憲はまず否定される可能
性が高い。現行憲法で何も問題なく運用されている自衛隊の動揺
は避けられないだろう。

 人権、生存権でも「国は最低生活を保証する」という条文など
行政でどうにでも解釈し、裁判所も行政と一体であるから、要は
意味はないに等しい。「表現の自由」といってNHKで国谷裕子さ
んが管に鋭い質問を連発したとして官邸が怒り、番組から降板さ
せたなど、アフリカの独裁国でもまず見られないような表現、報
道、思想・信条の自由が侵されても全くろくにメディアは批判も
せず、まかり通る、・・・・・なら、憲法の条文など有名無実と
いうことであり、逆に現実に思想信条の自由、報道の自由が侵さ
れても「日本は憲法で保証されている」からと歪んだ逆の意味で
憲法が利用されるだけ、なら要は憲法は国に悪用されるだけの、
愚民化の道具ということになる。

 日本は明治維新後、明治政府で「大日本国憲法」欽定憲法を
制定した。何ら極論でもなく、日本の不幸は憲法制定から始まっ
たといっていい。憲法が日本の暴走を推進した。戦後の日本国憲
法もあえて憲法の必要性はない。すべて一般法規を詳細に規定す
ることで対応でる、逆に憲法があるために常に憲法が政争の具と
なり、馬鹿げた政治論争、国民を大規模に巻き込んだ愚民化がな
される。

 憲法など必要はない、適切な一般法の制定、絶えざる改正、適
切な運用を常に目指すことではるかに適切な対応が可能である。

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