【地域の話題】故郷の町から広島銀行支店(矢掛支店)が消えたいきさつ


 全くのマイナーな地域の話題、と言いたいが、もはや皆、忘
れていることで、話題でもなんでもない。たには近隣で金光支
店も廃止されている。だから、経営上の整理統合と思えばそれ
までの話だが、実はどうにも座視できない事情があったとも云
える。それは広島銀行矢掛支店があまりに不祥事が歴史的に多
かった。その掉尾を飾る不祥事が私の義理の叔母の定期預金が
相当な金額、当時の矢掛支店の副支店長に横領ざれてしまった
事件だった。この義理の叔母は今年の正月、年賀状をくれた。
賀状には「102歳」と書いてあった。全く、稀に見る頭の冴え
る人で昭和30年すぎだったか、婦人雑誌「婦人倶楽部」に「
わが挺身隊の手記」という文章で入選掲載された。またサンケイ
新聞の投書欄の常連だった。だが入所の介護施設が、いまだに
コロナを理由に面会させないという分からず屋で無念である。
とにかく私を本当に懐かしがってくれる。毒親だった母親とは
天地の差である。入所の施設は近所なのだが。

 もう随分前だ、いつ頃だったか、叔父が亡くなった時だ。
夫婦には子供がなかった。だから遺言がない限り、兄弟にも相続
権が発生する。2005年くらいかもしれない。で、叔父が亡くなっ
っとき、葬儀で誰かが、「遺言はないの?」と聞いたら、その時
、叔母はなんとも応えなかった。ただその義理の叔母だが異常な
吝嗇でお金は貯め込んでいた。文筆の才能と異常なケチ、である。
だが、しばらくして「遺言状がでてきた」といい出した。「どこ
にある?」と聞かれて「広銀の副支店長だった~さん」に預けて
いた、という。もう矢掛支店の副支店長は退任して別の部署に移
っていた。

 ところが公正証書の遺言状でない限り、家庭裁判所の検認を受
けねば効力は認められない。検認は倉敷家庭裁判所で行われた。
私は全く欲しくもないから欠席だったが(叔父の弟の父親がもう死
んでいたから子どもの私達兄弟にも相続権!はあった)で、その検
認の場,法廷とも云えないが、一種の法廷である。叔父の遺産が
ほしいのか、叔父の弟、妹、また私の兄も出席していた。私は、
興味無しで欠席届けを出していた。

 その検認の場の様子、女性の家庭裁判所判事?が一人ずつに、
遺言状の字が亡くなった叔父のものと思うかと順に意見を求めた
という。大阪の叔母は「兄の字とは違うと思います」、別の叔母
も「違います」で、そこに遺言場を預かっていた広島銀行の~と
いう人、まず自己紹介をしなければいけない、出席者は。

 「広島銀行のIT事業部に所属しています」なのだが、女性判事の
追求があまりに厳しい。その行員は完全に狼狽、しどろもどろ、他
の出席者は「なにか悪いことでも?」と怪訝に思ったそうだ。

 私は必要もない、その遺言状検認法廷の書類を家裁に受け取りに
行った。人一人の発言録が詳細に記されていた。私は、どうもその
行員が広島銀行に虚偽を申し出てこの家裁に来ているのでは、とも
思え、広島銀行本店に「オタクの行員が遺言状検認の法定に出ていた、
つまり遺言状を預かっていたから、・・・その時の態度が極端に狼狽、
取り乱した様子だったが、銀行にはちゃんと家裁に出席と申し出てい
たのですか?」

 それからすぐ広島銀行玉島支店の馴染の行員が飛んできた。その
検認審判の書類を渡してくれと云うのである。私は気持ちよく渡した。
行員は「お客の遺言状を預かってはいけないですよ」と云っていた。
ただちの本店に召喚された~さんは厳しく問い詰められたと思う。
銀行にはレジャーに行くとウソを云っていたそうだ。

 でそれで話は終わらない。実は、義理の叔母、定期預金通帳を何冊
も作って副支店長に預けていた。いまなら総合通帳で一括記載で済む
はずだが、まだ個々に定期預金通帳を作成と古臭く、セキュリティも
低いやり方、しかも行員に預けていた、から多額ゆえに副支店長に悪
い心が生まれた。横領というのだろう。叔父、叔母の預金通帳だが、
結果,損害は4000万円以上に及んだ。その行員~さんは逮捕され、
結果は刑務所にぶち込まれる有罪、実刑判決を受けた。義理の叔母は
横領されたことに長く気づかなかったようで、家裁での検認審判のあ
と、「~さんには迷惑をかけた」などと云っていた。だが広銀本店が
横領を見抜いて警察に告発した。


 私の父の時代から不祥事、ついに横領事件で広島銀行本店も矢掛支
店廃止の方針を決定、今はATMとローソンがある。


 広島銀行矢掛支店跡地(昔、商店街にあった食料品店、ふじの屋の
 経営のローソン)

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この記事へのコメント

killy
2024年09月10日 10:42
矢掛にはバート・インターナショナルという詐欺のような会社が旧矢掛商業高校跡地に来て、「防災関係をやります」といって、矢掛町から1億数千万を搾取して消えました。
その時、関係した金融機関が笠岡信用金庫矢掛支店。 議会で問題になったのですが支店長は町議会の様子を見に来ていました。
おそらく町は裏金(各団体に余分な数百万の予算を付けて、余らせ町の懐に入れる)で損金処理をしたと思います。