中国の台湾侵攻の脅し、双方、臨戦態勢の継続。きな臭いでは済まない戦争の現実味

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 まず理解しがたいのは中国の云う「台湾が独立したら武力
侵攻を行う」だがはるか昔から、中華民国として台湾と南シナ
海島嶼部、また福建州の金門島など広範囲に支配領域とする、
れっきとした独立国家で中国共産党政府の支配を受けたことは
なく、また戦後長く、国連常任理事国であった。それが国連か
ら追放されたから「独立」国でなくなったはずはなく、また十
数か国と国交を結んでいる、れっきとした「独立国」である。
だから中国が「台湾が独立したら」というのは、荒唐無稽とい
うほかはない。「台湾」は通称であり、一貫して正式名称は
孫文の流れを受け継ぐ「中華民国」である。別に不承認の国が
増えても、国家の承認、不承認は独立国家たることと何の関係
もない。

 だがら中国(共産党政府=中共)が繰り返す「台湾が独立した
ら」は全くのデタラメということである。要は台湾を領有した
い、中華民国政権を消滅させたい、ということでしかない。

 とにかく中国共産党政府は台湾部武力侵攻を目論んで軍事的
体制の強化、整備に余念がない。その経済的発展と呼応し、軍
事力は拡大の一途である。今回も台湾島を取囲む形での軍事演習
である。

 では近々、台湾侵攻が勃発するのか?と云われたら、実は共産
党政府は表向きの脅し、開戦寸前のような脅し著は裏腹で実は慎
重である。どこまでも軍事力を拡大整備し、その戦争の方法論を
深化させ、「間違いなく制圧可能」という時点まで、手を出すこ
とはないはずである。だが「間違いない」ていどまでに制圧可能
とされる時点がいつか、である。アメリカ海軍、空軍がどのてい
ど介入するのか、日本の協力は?それを徹底して綿密に調査であ
る。

 日本は天然黒鉛、ガリウム、に代表される戦略物質をほぼ中国
に依存しており、単純にEVを増やすと、完全に中国に首根っこを
抑えられることになる。内燃機関の生産設備、技術をまかり間違っ
ても失ってはならない。エンジン車廃止を叫ぶ日本の政治家、役人
は国賊であるといって何の過言でもない。

 台湾島は面積は九州とほぼ同じ、やや小さいくらい。これだけの
面積の島を軍事侵攻で全体を制圧占領は歴史上例がない。まったく
補給もない、天地の軍事力の差での日本とアメリカの戦い、小島で
の戦いとは比較にならず、沖縄戦での沖縄本島制圧に3ヶ月を要し
た。沖縄本島の面積は1200k㎡、台湾島野30分の1でしかなく、補給
なしでこれだけ時間がかかった。台湾の全面的武力占領の戦い、そ
れに伴う世界的な経済の混乱は深刻である。中国の脅しは日に日に
増すばかりだが。最も有効な抑止力は台湾が核を持ち、原潜を保有
することだが、これはもう遅い。

 日本への影響は現実に戦争が起こらなくても非常に大きい。経済
面でも中国との関係が破綻してはどうしようもない。このような、
台湾戦争の勃発の予測の緊張した状態が長く続くと考えるべき。ま
さしく毛色の変わった第三次世界大戦となるだろう。

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