「親日」に異常にこだわる、「親日」と決めつけて喜ぶ日本のマスメディア、おかしくないか?

依然として目立つ、というよりますますエスカレートの一途
が、日本のマスメディア、まあネットニュースを見たらとにか
「~は親日国だ」とかいう記事のタイトルがやたら多い。
「日本に特別な親近感、また日本が好き」という国、その国
民にこのうえない喜びを感じている、ということである。まず
その国、その国民が本当に「親日」、日本という国が好きで親
近感を持っている、・・・・・のかどうかの判断は簡単に下せ
せるものではない。もちろん国、全体の傾向は確かにあるだろ
う。日本人が基本的に親米的、アメリカに限りない親しみを抱
いているのは紛れもない事実だろう。だからといって、平均的
なアメリカ人が日本、日本人に特別な親しみを持っている、な
どとは実際、考えられない。端的に言えば白人はアジア人には
関心はない、大谷が人気は大谷の問題である。とかく、日本人
は短絡的に「親日」認定を自分自身で行っては喜びに浸ってい
る、のは間違いないが、それは親日!記事を連発のマスメディ
アの病気と言って差し支えない。
誰しも人から好かれるのは気分がいいし、嫌われるのはイヤ
なものだ。それを国家単位にしただけのことだろうが、日本の
マスメディアがあれほど実際は疑わしい「~の国の人は親日」
という裏に「中国、韓国人は日本、日本人のように親しまれて
いない、好感を持たれていない」という近隣民族への優越感、
差別感情に根ざしている。この点は実は重要である。この東
アジアの民族では日本人だけが好感を持たれ、親近感を持たれ
ている、中国人や韓国人は日本人と違って毛嫌いされている、
と本心で言いたいわけであろう。事実、そのような記述がしば
しば付随しているものだ。私はこのような日本のマスメディア
の「報道」の真実性とその根底の到底、賛同できない自己流の
差別意識に問題を感じないわけにはいかない。
親日=絶対善であり、侮日、反日、排日は絶対悪ということ
だろうが、やたら使われるのが東アジアの中韓を指しての反日
という言葉である。これはネトウヨなどの常套用語なのだが、
その精神構造があまりに単純というべきである。
そもそも日本、日本人が外国に特別好感を持たれ、限りない
親近感をもたれる、ことなどそれほどないのはある意味、全く
当たり前な話である。特別、好感を持たれないからといって
何も恥ずべきことでもない。それが自然というものだ。なのだ
が、やたら「~は親日的だ」をマスメディアが連発しまくるの
は「親日」記事は読者である日本人に受ける(日本人以外が日
本の報道記事を読むことはまずない)、受けることは営業上、
有利、というか目的はそれしかないわけである。言うならば、
マスメディアが連発の「親日」記事は営業用というわけである。
少なくとも20世紀以降の歴史を顧みると日本人が海外で受
けた待遇は悲惨の一語であった。挙げ句にほぼ全世界から宣戦
布告される羽目になった第二次大戦。逆に言えばだからこそ「
親日」、他国にどう思われているか、やたら気になる、関心を
もつ国民性が醸成された、、そこにマスメディアがつけ込む、
また近隣民族への差別感情が根底にある、わけである。
「親日」といえばトルコ、台湾がよく挙げられる。そういう
傾向はあるが、ことはそんな単純ではない。「親日」一色は全
くの幻想である。それはいたって当然のことでしかないが、
そのようは誤った観念をマスメディアが与えるというのは問題
である。
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