歯科医師国試合格発表、合格率70%越え!国立大歯学部学生は国試受験に必死さが足りない
あまり話題性もないが、歯科医師国家試験の合格発表がこの
3月14日、午後発表となった。久々というべきか、合格率が70
%を超え、合格者数も2136名、受験者数が3431名であり、合格
率は70.3%、12年ぶりの70%超えだという。開業歯科医は正直、
これは複雑だろう。歯科医師だけは過剰は異常で厚労省は2000名
に合格者は抑えたい、だが大学歯学部の切なる要望も無視もでき
ない。国試難化で各歯学部の国試への受験体制はますます尖鋭化
だが歯学部の総定員2700人、だから長期に莫大な金をかけての
歯学部在学の結果の無慈悲さは、である。つまり歯学部設置をあ
まりに認めすぎた国の責任である。
なら定員削減と言いたいが、私立大は定員削減は即、収入源だ
から容易ではない。国立大なら一律40人は可能だろうが、進展し
なお。私立はいざ知らず、国立が100%に遥かに遠い合格率なのだ
から削減を拒否もできないだろう。
とにかく歯科国試は最初、新卒で一度で受かることが何より大
切である。試験内容は他愛ないが、一度落ちると精神的に泥沼に
入り込む。ヤケで酒に溺れたり、だから本来は勉強時間が長いは
ずの既卒の合格率は新卒よりかなり低い。
私立歯学部は高合格率と低合格率の共存だ。ワンツーフィニッシ
ュが東京歯科、昭和医大歯学部だからなんだか気恥ずかしくなるよ
うな資格なのだろうか。
私立歯科大で明瞭は出願者数に比べ、受験者が著しく低いことだ。
東京歯科でも出願149、受験者は133、昭和は94に87、大阪歯科は
新卒合格率100%というが出願90名に対し、受験者はわずか60名な
のだから徹底的にしぼったわけである。
国立大は合格率90%以下は税金の使徒という点で問題だが、徳島
の64.9%、九州大の73.7%、東北の71.4%また広島の79.0%は国立大
と意義を問われる。別に綺麗事じゃなく。ただ国立歯学部は合格率を
上げるため、出願させても低得点層を受験させない、などの操作は基
本的にはやらないから(全くないとも言えないが)、それは考えて合
格率をみるべきかもしれない。
ただ授業料、納付金の関係で国立大歯学部学生にどうしても私立の
学生ほどの必死さがない、というのも仕方がないのだろうか。国立大
の授業料も別に安くはないが、私立に比べると、である。大学側も国
試に向けて最初から、というスタンスはまず取らない。必死さは大学
自体に見られないわけである。国立歯学部は存亡の危機である。歯学
部に関する限り、国立だから安泰とは言い難い。国が歯科医師養成な
ど、もう私立に任せたらいい、国費投入など愚の骨頂といつ方針転換
をしても不思議ではない。
でも、入学定員の状況を思えば何かとお先真っ暗である。

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