広島市の孤立感、隔絶巻を決定的に助長する「広島空港」のウンザリする立地

  images (19).jpg
 私は長く広島市に住んだが、正直、最も痛切に感じたことは
広島市の「孤立性」である。大都市圏からあまりに隔絶されて
いるという寂寥である。広島市自体が桁外れの大都市なら構わ
ないかもしれないが、要するに広島市は大都市からは程遠い。
なら札幌だって福岡だって熊本市だって、と云われるかもしれ
ないが、それら、首都圏、関西圏から広島以上に離れた都市で
も広島で感じるような孤立感は全くない。だから広島市とは不
思議な寂しい街である。本来の市街地自体が非常に狭い、デル
タ上の街という特異な事情があるのかどうか。

 だが、広島市の孤立感、隔絶感を決定的に助長しているのは
広島空港の位置である。かっての本郷町である、非常に広島か
ら遠方である。距離だけなら新千歳と札幌と同じくらい、また
成田よりは近い、と云われても実は大きな差異はそれらが空港
までほぼ完全平地であるのに対し、広島県が極端な山の国であ
り、広島市から広島空港までは北アルプスほどはないがまさに
山地、である。標高も高い。山岳地域といっていい。平面距離
は札幌から新千歳と変わらないが、肝心の地形が大違いである。
準山岳である。鉄道がない。これは非常に大きい。JRが東京便
で空路と争っているのに、わざわざ峻厳な地形をもろともせず、
空港への鉄道敷設などするはずもない。

 となると広島市からか高速道しかないが何かで通行止めにな
ると、もう代替の交通手段はない。

 もう広島市民も広島空港にはウンザリだが、海外便は利用す
るしかない。東京便も本来は新幹線と拮抗していいはずだが、
現状は圧倒的に新幹線である。別に新幹線が速すぎるわけもな
い。広島駅から岡山駅まで、のぞみで約1時間かかる。往復な
ら2時間も東京を考えたら余計に時間がかかる、だが新幹線を
選ぶしかないのである。あの山岳の中、遠方の広島空港にほと
ほと広島市民は嫌気がさしているが、政治で決められたのだか
ら仕方がない。無論、それは亀井静香である。

 広島県が周防の東部と備後の西半分を含め成り立っていたら、
すべてが丸く収まっていたはずだがもうどうしようもない。

 空港がウンザリのアクセス、空港が遠すぎる、遠くの山岳上
にあることが広島市民を絶望に追いやる。「これだけ便利にな
った」という広島空港のアクセスへの美辞麗句は行政からさか
んに振りまかれるが、どうにもならない。ただでさえ孤立感の
深刻な広島市が空港も実質、失ってしまい、絶望の淵の隔絶感
である。まことにお気の毒と申し上げるしかない。


 

この記事へのコメント