日産は結局、このままでは潰れるしかない。とにかくダメな経産省依存と空疎な「電動化」

かっては日本の自動車メーカーとしてはトヨタと並ぶ、と
云うより一時期はトヨタ以上のトップメーカーだった日産
自動車の経営の屋台骨が揺らいでいる。神奈川県の二工場の
実質閉鎖が検討されている。横須賀市と平塚市にあるという。
関連、下請け企業も多い。工場稼働率は80%以上が要求され
るが、湘南工場、追浜工場とも50%前後という。「最新鋭」
の九州の苅田工場は存続としても、日産自体の存続がそれ以
前に問題なのである。そういう中で社会人野球を復活する、
とかいう話が進んでいる。野球ほど金がかかるスポーツもな
いし、宣伝効果はもはやほぼゼロに等しい。「株主総会でも
了承されている」そうだが、どうぞご自由ににしても、笑え
てしまう。
確かにかって、その昔は「販売のトヨタ、技術の日産」と
称されていた.随分前の話だ。懐かしい車種も多い。かって
の主要車種、サニー、ブルーバード、セドリック、マーチ、
ローレル、シルビア、・・・・・はすべて消えているようだ。
プリンス自動車からのスカイライン、フェアレディなどはあ
るにせよ、もう話題性もさほどない。欲しいと思える魅力も
時代の変遷で変わっている、がサニー、ブルーバードなどは
後継車があって然るべきだ。マーチもである、トヨタは販売
と自動車が合併(これも古い話だが)してもメイン車種はしっか
り維持はしている。カローラ、である。コロナは消えたが。
何より購買欲をそそる新車種も多い。正直、トヨタ車がそれ
ほどいいとも思いにくいが、それは「ハイメカツインカム」
に乗っての違和感、トルク不足感、また「見下し視線」のディ
ーラーも好きでないが、それでも表向きは順風満帆(赤字で、
三年連続、法人税ゼロの時期もあったが)!かのようだ。
だがもう時代は移り変わった。倒産寸前の経営危機となっ
た日産はルノーと提携、ゴーンが乗り込んで改革を行った。
ゴーン改革である。だがゴーン逮捕劇、背後に経産省がいた
のは間違いないが、結果として日産の危機は深まったといえ
る。経産省の工作によるターゲットになる日産で今年はじめ
か、三菱、ホンダとの「経営統合」がぶち上げられたが、す
ぐに雲散霧消。官僚の手のひらの上で、はろくな結果になら
ない。
しかし、・・・・・である。昔のように、日産車をあまり
見ない。やたら見るのはダイハツ、トヨタ、スズキ、ホンダ、
くらいでスバルはぼちぼち、三菱製造の日産の軽四は地元な
のでよく見るがスズキ、ダイハツ、ホンダとはまた異次元で
ある。日産車をあまり見ないので、そのラインナップを見る
とい正直、唖然である。国内市場など重視していないにせよ、
買おうと思えるような車種は見当たらない。
EVのアリア、リーフ、サクラ、E-Powerのノートオーラ、
ノート、エクストレイル、キックス、セレナ、三菱製軽四、
エンジン車のエルグランド、セレナ、kyラバン、とSUV,
中国市場はかっては日産にとって大きな市場だったが中国
の国を挙げてのEV推進、メーカー育成でそのコスパ、機能は
日本製EVの太刀打ちできるレベルでなくなって、世界最大史
上の中国はほぼ喪失である。国内市場はジリ貧を極める。
アメリカ市場はどうか、EーPowerの評価は低い。HEVより機
能、燃費が劣るとされる。
いくら経産省が日産に肩入れしようが、「じゃ、どこの市
場で?」と考えると絶句である。
日産にとってEVは希望はない、EーPowerは人気もない。皮
肉でも日産車がもっとも人気なのは国内市場なのである。でも
あまり見かけない、見ないとは言わないが。
ジリ貧の国内市場を最重点のほそぼそたる経営で維持できる
とは思えないのである。
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