『ベースボールと野球道』玉木正之他(講談社)1991、30年以上前の日米の野球の比較


 もう古書的だが日米の野球の比較の本としては知名度が
高い。初版は1991年である。現在はMLBの日本人選手が最も
話題であり、かって我がことのように、どころが我がこと以
上に贔屓チームの勝敗に一喜一憂していた日本の姿はもうな
く、まあ端的に言えば地上波で中継が消えたNPBへの関心は
昔より格段に低い感じる。むろん、それなりだが、「野球は
最大の娯楽」と言われ続けた日本でもうない。だがこの本は
かっての野球狂そのも、都市対抗野球まで大々的に報道され
ていた日本である

 この本、手短に言えばアメリカの野球は「楽しみ」の延長
で、日本の野球はのっぴきならぬ「野球道」であるという。
まあ、常識論である。昔々、ルイス・フロイスが書いた『日
欧文化比較』は日本と欧州の比較を様々な観点から探ったが、
その野球版ということだろうか。文化比較論という趣旨であ
る。

 プレイと仕事、ピッチャーと投手、アンパイアと審判とう風
に章立てし、皮肉っぽい筆致で相違を述べている。シンプルか
ら深層まで、全部で400以上の項目にわたって明快に述べる。
でも正直、「そうともいい切れないのでは」とは感じる。

 ◎ベースボールでは乱闘は当然に起こると考えられているが、
野球では原則、乱闘は起こしてはならないとされる

 ◎ベースボールのマネージャーが、プレイヤーの私生活に口
を出すと、プレイヤーには嫌われて3ヶ月も経たず解任させれる。
が野球の監督は選手の私生活に口を出せば、すぐれた管理能力が
あると高い評価を得る。

 これは本書の内容ではないが、

 あの日本人初のメジャーリーガー、村上雅則さんが南海からサ
ンフランシスコ・ジャイアンツに修行で派遣サれたが、ある日、
いきなりメジャーに抜擢。村上さんは「メジャーは球場入りから
試合後まですべて自分で管理、僕にはあっていて本当に良かった。
本当はもっといたかったんですが」わかる気はする。

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 共著差はロバート・ホワイティングである。日本では野球は高校
野球がまずベースで、負けたら終わりのトーナメント、で鍛えられ
から実力は高い。アメリカは高校でもリーグ戦形式である。純粋に
まず野球を楽しむ、ということだろうか。日本が極端すぎるというこ
とだろう。

 本書はことさら「外人」といって区別する日本の思考の不当性を
指摘する。そりゃ、島国で交流も乏しく、長くやってきたから仕方
ない部分はあるだろう。

 

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