備蓄米放出、古米~古古古古米の5kg、2000円、今後放出の極端な古米と新米価格をそもそも同一視できるのか?

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 コメの消費者への販売価格上昇の対策として小泉農水相は
備蓄米の無制限放出を決定した、備蓄米とは不作、凶作に備
えるために備蓄され、末端価格上昇への対策での放出は異例
である。江藤農水大臣在任中に実は2024年、2023年の古米が
20万トン放出されたという。東日本大震災でも放出は4万トン
であり、確かに「無制限」となれば、といって備蓄米が無制
限にあるわけでもない。現在は2024年米はまだ新米扱いで
2023年米は古米、2022年米は古古米、2021年米は古古古米、
2020年米は古古古古米となる。収穫から一年以上経過を古米
という。2年以上~3年以内を古古米というわけだが、・・・・

 過去に例のない備蓄米放出は確かに消費者が購入の価格を
下げる効果は、不透明ながらあると思われる。早速、随意契
約、ネット予約販売を行うと農相との会談で申出た、農相は
スーパー視察し、スーパ価格を5kg、2000円とする、との考え
を示した。

 ここで疑問、そもそも今後の古米どころか、古古米、古古
古米の価格と新米価格をそもそも同一視できるのか?である。
おコメは低温で保管すれば品質は安定とされるが、商品とし
てみれば古古古米はしょせん古古古米である。食料管理制度
はもう存在しない。公定価格はない、国が価格誘導は本質的
になし得ない。

 備蓄米で消費者価格を下げるは少量なら毎年でも可能だろう
が、大規模放出は続けられるものではない。むしろ破綻が露呈
する可能性が高い。しょせんは目先の政治的画策である。

 全国のコメ農家、95%はそもそも利益のない。赤字なのであ
る。日本での大規模化は限度がある。がその残り5%も経費は高
騰するのみ、またイノシシという獣害には悩まされている。風
水害の可能性は毎年存在する、赤字でもコメ作を続ける理由は、
農業の赤字を兼業の収入と合わせることで節税できること、が
あるがこのタイプの米作赤字兼業農家も急速に後継者を失いつ
つある。

 確かにおコメ5kg、4950円と聞けば高いと感じる。だが米作の
現状を思えば消費者としても安ければいい、ではすまない。300
0台はその点でリーズナブルだろう。落とし所の価格はそれくらい
でいいはずだ。だが本当の問題は今後の米作農家が急速に終農し
ていることだ。赤字でもいい、兼業と合わせて、という層ももう
継続は限界である。兼業ではなく、ただ先祖伝来の土地を荒廃さ
せられない、米作への愛着で続ける農家も、「農地を買ってくれ
る人がいたら、いつでもやめたい」というケースが多い。

 だが大きな流れは終農である。本当に国民の必要とするおコメ
が確実に生産できるのか、それこそが真の切実な問題である。
選挙対策や政治的野心の道具となっては国民としても迷惑である。

この記事へのコメント

killy
2025年05月26日 15:16
耕作放棄地が増加すると水田が荒れ、土地がどうにもならなくなります。
昔、「生態系に問題がある」ということで山林へマツクイムシマツクイムシの空中散布を止めました。その結果20年後には松が枯れ、雑草が生い茂りイノシシなどの獣害が増えています。
農政は20年、30年後のことを予測しないといけません。