今後、最も起こり得る重大リスクは金属不足に尽きる、スズキのスイフト生産停止、人類に襲いかかる「金属不足」の恐怖

スズキが新型スイフトの製造を中国からのレアアースの輸入
が滞っているため部品が製造できず、結果、スイフト自体の製
造が中止に追い込まれた、という報道が数日前にあった。車の
製造ではたった一つの部品がなくとも完成車には至らない。だ
が露呈したのはハイブリッド車、HEVは工業製品で最もレアメ
タル、その中のさらにレアアースを浪費するものと言われてき
た、これはEV,バッテリー車でも同様である。CO2温暖化ドグマ
が大きな要因となって、人類はますます金属浪費、一般的な金
属はもちろん、レアメタル、レアアースの過剰な使用がエスカ
レートしている。
自動車というものは本当に資源浪費の最たるもので、たった
一人の人間を運ぶのに、あれだけ莫大な金属資源、またHEV,EV
となると莫大なレアアース、レアメタルを惜しみなく浪費する。
また銅資源も純エンジン車よりはるかに多量に必要となる。ま
ず言えるのは石油資源、石炭資源、天然ガスなどは非常に埋蔵
量が多く、およそ枯渇、さらに資源の窮迫を考える必要はない
が、金属資源は眼の前に突きつけられる危機である。レアメタ
る、さらにその中の供給の少ないレアアースはもちろん、電気
社会の根幹をなす金属の銅だが表層に少量存在するのみ、気も
遠くなるような金属使用量のエスカレート、特に銅資源の開発
はもはや至難である。商業ベースに乗るような銅鉱山などめっ
たにありえず、際限もない銅使用の増大を考えれば、わずか「
数年後」に破綻が生じると言われる。
今この世界では、なぜかCO2温暖化論が絶対的真実のように
渦巻いて全ての思考、政策のベースになっているかのようだが。
そのいう「持続可能」が、実は超金属浪費という性格を持つ「
脱炭素」政策が全く持続可能でない、というのも皮肉だが、そ
れはhぎとえに金属資源の制約である。石油資源はまず問題は
ない。埋蔵が厖大である。だが、これが金属資源となるとわず
かの年数で発見埋蔵量は枯渇する状況である。まさに目の前の
超近未来で最も人類を制約する事案である。無論、自動車は一
つの金属浪費の例であるが、あらゆるものに、半導体、光ファ
バー、LED、積層セラミックコンデンサー触媒、レンズ、焼結助
剤などあありとあらゆる工業製品、その製造過程に利用される
レアメタル、アースである。資源自体は世界中にあっても、中
国の徹底した採掘、精錬技術は追随を許さない。
中国の国際的立場はますます堅固となり、その意向に翻弄さ
れる国は多くなる。すでアメリカにもレアアース輸出禁止を発
動しているようだ。世界各国は現在それぞれ特異な問題で騒い
でいるが、真の差し迫った金属不足、枯渇のリスクにまさる問
題はないはずだ。目処は見いだしがたい。
この記事へのコメント