問題は高市首相が世界で唯一、台湾有事において一定レベル以上で必ず軍事介入すると断言したということ。

 ダウンロード (88).jpg
 国内では支持層やメディアに煽られて「絶対に国会答弁は撤
回しない」と高市首相、で論客もメディアも支持層も「絶対に
撤回するな、それこそ正しい」という咆哮ばかり聞こえてくる。
国内的には高市首相は保守層を中心にナショナリズムを掻き立
て、、もし総選挙なら勝利は固く、メディアも支援の輪、不都
合なことは例によって報道しないという「美徳」を発揮してく
れてはいる。要は日本にいると世界がわからない、残念ながら、
そう云わねばならない。

 確かにアメリカなど何か国は中国に対し、牽制を行ってはい
る。最近はNZの軍用船舶が台湾海峡を通過した。行ってはい
ても、当該国の政治最高指導者が、「一定条件以上では必ず軍
事的介入を行う」と言明した例はないのである。アメリカはカ
ーター政権時「台湾関係法」を制定、台湾防衛を規定したが、
その発動はどこまでもオプションである。ある条件以上で「必
ず軍事介入」という規定ではない。防衛を規定はしても、オプ
ション、「あいまい戦略」を崩してはいない。中国の正統政府
は中国と認め、国交を持ち、台湾とは正式な国交はないのであ
る。だからといって、台湾住民の意向を蹂躙する中国の乱暴な
武力行使、統一は暗に認めないぞ、というスタンスである。こ
んなこと当たり前な指摘でしかないが、国共内戦での長春包囲
作戦での数十万人ともいわれる兵糧攻め、住民の死亡などは、
ちょっと共産党政府の正統政府性にも疑念が生じるが、法的には
各国が中国を唯一合法政府と認めている事実は否定のしようもな
い。日本も日中共同声明で絶対ではないがその主張を尊重するス
タンスである。このうえでまず議論しなければならない。

 「台湾有事は日本有事」すなわち台湾有事で一定レベルなら、
日本は「存立危機事態」認定で「軍事介入」すると首相の国会
での断言である。軍事介入断言の国は他にない、アメリカでさ
えである。中国からすればアメリカに従属する日本がなぜその
ような大言壮語を言い放つのか、という憤懣やるかたない憤り
ということだろう。

 これをどこまでも「国内向け」の発言、支持層のために言っ
ただけ?といって国会答弁である。世界に伝わる。中国は激怒
だが、これに日本メディア、保守層は逆に反発、という状況で
ある。「高市首相を守れ、絶対発言の撤回はやるな、」の大合唱
である。国会答弁には問題発言がないように官僚からレクチャが
ある。レクチャでまさか、である、総務相時代」、典型的な前歴
が高市首相にあるのは著名な話だ。官僚のレクチャの内容まで暴
露され、そのレクチャに反している「電波停止などレクチャには
ない」」と野党が指摘したら、そのレクチャは偽造、捏造だと今
度は高市早苗は言い始めた。むろん、捏造だ、こそウソなのだっ
たが、すでに高市早苗という政治家の極度の我の強さは明瞭だっ
た。その延長線上が今回の答弁騒ぎである。

 そのような特質が国内で収まらない問題となると深刻である。
メディアは相変わらず「撤回するな」と大合唱だ。野田の再度の
質問に

 「政府が総合判断する、それ以上でも以下でもない」

 これを野田は「実質、撤回だ、上書きだ」と言ったが全然実は
撤回ではないのは明らかだ。要は、一定以上の事態になれば「存
立危機事態」と政府が判断する、軍事介入する、という言葉の、
いささかの言い換えである。今度は支持層、論客、メディアの
大合唱の支持なので高市早苗はますます意気軒高なのだが、要は
外交問題である、簡単に収まる問題ではない。トランプ大統領は
高市首相をいさめたが、それさえ否定である。

 中国の本格報復の前に総選挙に打って出る、大勝利確実、国民
の反中感情はかくも根強い、万事めでたし、その後のことは分か
らない、だろう。

 よかれあしかれ、高市早苗という政治家を首相に選んだ日本を
待ち受ける試練である。

 

 

この記事へのコメント