史上空前のモノ不足時代到来、ナフサ不足、石化製品不足はその一面でしかない。モノ不足時代の「様々なる意匠」
ホルムズ海峡封鎖、中東情勢の混乱は収拾の目処は全くな
い。間違いなく現代社会は石油文明である。脱炭素原理主義
もその装置、諸装備、パーツも基本全て石油化学製品の手の
平の上で舞うだけの代物だ。だが同時に、石油あるいは石炭
、LNGなどの埋蔵量は莫大で当面、枯渇に近い状況はほど遠
い。唯々政治的危機の産物での石化製品不足だが(むろん、
その影響は広範で甚大である)
だがアメリカ、イスラエルのイラン攻撃開始以前からモノ
不足は実は多くのジャンルで顕在化していたのである。薬品
不足は深刻だし、その不足、あるいは供給停止の薬品も実に
広範で多いのだ。狭い歯科の世界でさえ最重要な局所麻酔薬
はるか前から供給が途絶えている。正直、局所麻酔薬が途絶
えたなんて記憶はいくら大昔を考えても(生まれる前の戦時下
はさておいて』ないのだ。しかも不足、供給停止薬品の数が実
に多いのである。理由は様々であるが、とにかく広いジャンル
の薬品が不足か供給停止だ。
ナフサ由来の石油化学製品の種類は莫大で想像を絶する、何
も出来なくなるが、だがイラン戦争以前から、ケミカル製品の
供給停止は実は目立っていた。歯科は多くのケミカル製品があ
る。最重要なコンポジト・レジンからその接着剤、また補綴物
接着用の接着セメント、…‥イラン戦争前から供給が不安定に
なっていて輸入停止も目立っていた。
実は人類的立場から云えば今の緊急の問題でもごく近未来で
も遠い将来でも最大の問題は金属不足である。かりに地球に存
在していようと人間が採掘でき、採算に合うような条件の鉱床
はごく限られている。また他の金属、ベースメタルに付随して
産出されるレアメタルも多い。ましてレアアースの採掘から精
錬は至難である。もうかなり前から銅を中心に金属窃盗が相次
いでいるが、
イラン戦争、中東混乱は確かに石油文明にある現代文明の基盤
を揺さぶり、特に圧倒的に中東依存の日本への影響は甚大に過ぎ
、すでにきわめて多くの重要資材、製品の不足、供給停止が続出
している。塗装関係、建築資材はシンナー、塗料、コーキング剤
、断熱材、防水剤材、接着剤、など枚挙にいとまがなく、さらに
最重要の電気製品、2027年問題も控えてエアコン交換設置の発注
が相次いでいるが、エアコン本体も入荷が遅れ気味(昨年の型遅
れは除く)だが室外機とエアコン本体をつなぐ冷媒管からその外
装の塩ビパイプ、冷媒管の内部のペアコイル、銅線だが高騰が
著しい、冷媒管には断熱材も必要である。屋外配管を保護する化
カバー、家屋の貫通部を塞ぐパテなど多くの施工資材、部品が不
足が著しい。
エアコンの施工資材、部品は金属系の銅と樹脂系資材の多彩な
用品が決定的に不足状態でこれは大きな社会問題となるはずだ。
なるほど政府、高市首相は「ナフサは全体として足りている」
とはいうが金属系資材までには言及してもないし、「全体」とし
て足りている、ということ自体が現実的に無意味である。
石油化学資材、用品は「ただち」には枯渇しないと政府、業界
団体は云うがそもそも多くの樹脂系製品、資材は中間化学製品と
して中国の巨大石化プラントから輸入されていた、そのシェアが
非常に高かったが中国からの川下製品の基礎製品がほぼ止まった
ことが現実は非常に大きい。ここにおいて政府の「ナフサは全体と
して足りている」がいかに空しいものであるかである。
石化資材、製品の不足は重要だが金属系のレアメタル、レアアー
ス、ベースメタルの不足は中東紛争解決後も決定的に重要である。
最重要のベースメタルの銅鉱石も今後、採掘可能な量は極めて限ら
れている。
脱炭素原理主義に懲り固まる国家、行政機構も、その目標年次の
2050年はるか前に、モノ不足様々なる意匠の前にドグマは雲散霧消
するであろう。再生可能エネルギー!の設備は極度の金属濫用であり、
単位発電量あたりの使用金属が図抜けて多いことを考えたら、脱炭
素原理主義が将来的に存続し得る可能性などあり得ないだろう。
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