寿命は病気より怖い、という深刻過ぎる真実


 最近、痛感していることは寿命、老化は病気より怖い、異次
元に怖いという深刻な真実である。何かつまらないことを指摘
しているようだが、心底、実感である。病気がなければ人間、
不老不死なわけでも何でもない。理屈ではガン細胞が消えてガ
ンが寛解した、とおもったら「生命力」が尽きてほどなく死ん
だ、がんは治っているはずなのに、最新の治療で、例えば西郷
輝彦だ、別に治療の副作用で死んだ、という意味ではない。病
気とは別に生命力、寿命という制約が超厳然と存在しているの
である。普段、人間は病気ばかりが気になる、でも皮肉な言い
方だが思い知ったのは、病気があれば生きている証拠、という
ことだ。病気なら治す、という目標ができる。私はそうだった、
15歳での重篤な腎炎に、半世紀以上かけて何とかなった。でも
ここで気づいたのは老化、寿命の誰も抗し得ない恐怖である。
健康、不健康、病気の有無は実は関係ないのである。真実を言
うなら病気で苦しんでいる限り生命は尽きない。じゃ、寿命が
近づいての病気は?病気があれば逆に延命のパワーがわいてく
る。これといって病気がない、というのが実は最も怖いのであ
る。寿命自体に病気の有無は、また関係がない。

 そこで病気を治す努力ばかりでなく、それとは別に寿命を延ば
す努力が必要である。

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