渋川驍『島崎藤村』1964、自伝的作品を鋭くえぐる 著者の渋川驍が、昭和3年5月、大学生の頃、日本青年館 で開催されたスルヤ音楽団による日本歌曲発表会で、島崎藤 村によく似た一老人を見た。まさか島崎藤村がこんな音楽会 に来るはずはない、だがもしや、と半信半疑で見ていた。 スルヤ音楽団は諸井三郎を中心とした新進作曲家によるグ ループであり、中原中也、河上徹太郎などと… コメント:0 2023年12月10日 続きを読むread more
とりあえずは今日からがまた人生スタート。喜びすぎず悲しみすぎず 陳腐な表現しかできないが、今日からまた人生スタートの 気分、というが、それしかない、わけである。私のように、 子供時代、青春時代から壮年時代、まったく理不尽な不遇に 苛まれ続けた人間は、いうならば人生の時間が逆転している ようなもの、芥川龍之介の『河童』に、「若い頃は老齢のよ うで年をとると逆に若く、幼くなる河童が最… コメント:0 2023年12月09日 続きを読むread more
袖井林二郎『夢二 加州客中』1986.アメリカにおける竹久夢二とは 竹久夢二がアメリカ旅行を行った、という事実は意外と知 られていない、というのか、意識されていない。私も竹久夢 二がアメリカ旅行をやった、など実はずっと知らなかった。 実は夢二は1931年、昭和6年5月7日、秩父丸で横浜港をから 出発、ハワイに到着、二週間ホノルルに滞在し、今度は龍田 丸に乗って6月3日にサンフランシス… コメント:0 2023年12月09日 続きを読むread more